31日、東京競馬場で行われた天皇賞・秋(G1・芝2000m)は、O.ペリエ騎手騎乗の1番人気ゼンノロブロイ(牡4、美浦・藤沢和雄厩舎)が、中団追走から直線内めを進出すると、先に抜け出した13番人気の桜花賞馬ダンスインザムードを1.1/4馬身差し切り快勝した。勝ちタイムは1分58秒9(稍重)。さらに1.1/2馬身差の3着には同じく内を突いた9番人気アドマイヤグルーヴが入り、サンデーサイレンス産駒の上位独占で、3連単は207,930円の高配当となった。さらにクビ差の4着は大外から追い込んだ3番人気ツルマルボーイ、5着には逃げた6番人気ローエングリンが入った。
2番人気テレグノシスは後方2番手で脚を溜めたが直線伸びず11着、4番人気リンカーンは12着、5番人気シルクフェイマスは10着に敗れた。昨年の京都大賞典(G2)2着以来の出走となったG1・3勝馬ヒシミラクルは10番人気で16着に敗れた。
勝ったゼンノロブロイは、父サンデーサイレンス、母がバレリーナH(米G1)の勝ち馬ローミンレイチェル(その父マイニング)という血統で、半姉のダーリングマイダーリング Darling My Darling(牝7、父Deputy Minister)は、メイトロンS、フリゼットS(共に米G1)で2着の実績馬。デビュー4戦目の青葉賞(G2)で初重賞制覇を飾ると、日本ダービー(G1)ではネオユニヴァースの2着に好走。秋初戦となった神戸新聞杯(G2)では、2着サクラプレジデントに3.1/2馬身差をつける圧勝で制したが、続く菊花賞(G1)では4着に敗れ、有馬記念(G1)でも3着に敗れた。今年に入り日経賞(G2)、天皇賞・春(G1)で共に2着、宝塚記念(G1)4着、前走の京都大賞典(G2)でも2着と、勝ち切れない競馬が続いたが、神戸新聞杯以来の2000m戦で7戦ぶりに勝利を飾り、初G1制覇となった。通算成績13戦5勝(重賞3勝)。
鞍上のO.ペリエ騎手は、昨年のシンボリクリスエスに続き連覇達成。同レース連覇は、1956年、57年の保田隆芳氏(1949年〜1951年まで3連覇)に続き史上2人目の快挙。JRAG1は、00年フェブラリーS(ウイングアロー)、01年フェブラリーS(ノボトゥルー)、マイルCS(ゼンノエルシド)、ジャパンC(ジャングルポケット)、阪神ジュベナイルF(タムロチェリー)、02年有馬記念(シンボリクリスエス)、03年有馬記念(シンボリクリスエス)に続き9勝目。JRA重賞は通算30勝目。
管理する藤沢和雄調教師は、02年、03年シンボリクリスエスに続き、史上初の同レース3連覇を達成。同レースは96年にバブルガムフェローで制しており、尾形藤吉調教師の7勝に続く通算4勝目となった。JRAG1は、ダンスインザムードで制した桜花賞に続き今年2勝目で通算では18勝目。JRA重賞は通算69勝目。