アドマイヤラクティは栗東CWで単走追い。攻め駆けするこの馬にとって、雨で水分を含んだ重い馬場もお構いなし。馬場の真ん中を通ったとはいえ、追い出してからのラスト1Fは数字も動きも超抜だ。軽快なフットワークで6F81秒0-37秒4-11秒6の時計をマークした。
動きを見守った梅田智師も満足げな表情を浮かべる。「ゆっくりと入って、しまいの1Fだけ。ゴール板を過ぎてからも余裕があった。先週ジョッキー(岩田)が乗ってピリッとした。自分からハミを取るようになったね」。2カ月半ぶりでも心配は無用。重賞勝ちの勢いそのままに、GI仕様の仕上げがかなった。
「緩さが抜けてパワーアップした」。父ハーツクライが5歳春に世界を制した(06年ドバイシーマクラシック)ように、成長力に富む血統。GI初挑戦でVを。ステイヤーとしての資質が一気に開花する。
日経賞2着のカポーティスターは栗東坂路でトシギャングスター(6歳オープン)をゴール前で突き放してフィニッシュ。時計も4F54秒5-38秒7-12秒0とラストの伸びが秀逸で、騎乗した高倉からは絶好調宣言が飛び出す。「しまいまで余裕がありましたし、動きは本当に良かったですね。状態は前走以上だと思います」と大駆けを狙っていた。
提供:デイリースポーツ