悲願のタイトルへ、函館芝6F戦のレコードホルダーが躍動した。テイエムオオタカの最終追いは、美浦から松岡が駆けつける念の入れよう。函館ダートでゴールドスマイル(5歳1000万下)を5馬身追走し、直線でビッシリ追われる意欲的な内容。5F68秒1-39秒3-12秒3で1馬身半先着を決めた。
鞍上は「ラストは“シュッ”と切れた感じだったね。いつもは息の入りがあまり良くない馬だけど、今回は大丈夫。出来はいいよ」とさわやかな笑みを浮かべた。石栗師も「今年で北海道の滞在は3年目になるから、馬は環境に慣れている。以前より精神的にも大人になったかな」と落ち着き払った愛馬の姿に目を細めた。
重賞は2着2回、3着4回。函館スプリントSでは11年に首差の2着と惜敗。タイトルへの思いは強い。「ドリームバレンチノは強いけど、59キロならつけ入るスキはある」。10日に次女が誕生したばかりの松岡は、パパの顔を一時封印。勝負師らしい鋭い眼光で“1強ムード”に待ったをかけた。
函館Wで追われたアドマイヤセプター。直線でややゴチャついたが、集中力を切らすことなく駆け抜けた。5F68秒1-38秒6-13秒1。「馬場が小さいから仕方ない。もたれず走っていたのはいいね」と橋田師は悪癖を出さなかった点に高評価を与える。「最高の状態に戻ったとは言わないが、上向いている。洋芝は上手だよ」と変わり身を期待した。
提供:デイリースポーツ