母娘制覇が現実味を帯びてきた。小倉ダート。マイネヴァリエンテは6Fを過ぎたところから加速した。折り合いは実にスムーズ。5F66秒3-38秒3-12秒0で駆け抜けた。
時計を見るなり「エッ、こんなに速かったの」と驚きの声を上げたのは鞍上の藤原助手。4コーナーで、ハミをかけ直してフォームを修正した以外はノーアクション。「ブレずに真っすぐ走っていた」。言葉を裏付けるかのように、馬場の真ん中に、一直線の蹄跡が残されていた。
この中間は小倉に滞在して調整している。2歳牝馬ながら「落ち着きがあって、ムキになって走らないから、競馬がしやすい」と仕上げ人は言う。馬体は430キロ台と小柄だが、そこは2月の早生まれ。完成度の高さは強みとなる。
母は04年の小倉2歳Sの覇者コスモヴァレンチ。半兄にスプリント重賞2勝で高松宮記念2着のドリームバレンチノを持つ。加用厩舎ゆかりのスピード血統だ。「当歳の時から注目していた馬で、ここでも期待してる。お母さんよりも攻め馬は動くんで、もっと走ってくると思う」と加用師は熱視線を送る。母譲りの快足を生かして重賞タイトルを奪取する。
提供:デイリースポーツ