スプリンターズSに向けて、ドリームバレンチノに騎乗する松山弘平騎手が会見に応じた。

◆松山弘平騎手

「セントウルSではスタートもよくいい位置につけてレースを進められました。前の2頭には少し離されはしましたが、3着に粘ってくれました。
　僕としてはまだまだもっとやれる馬だと思っているので、前走の内容はあまり評価していません。でも、あのレースを経てもう一段階(馬の状態が)上がってきたのは感じます。

調教は先週より今週のほうが動きが良くなりましたね。時計に関してはもともと調教は動く馬なので(調教時計を詰めたことは)あまり気にしていません。

昨年のスプリンターズSの頃と比べると馬は成長していますし、実績も積んでいる分、走れる状態にあると思います。

今回相手は強いんですが、出るからにはチャンスはあると思っています。GIは甘くないというのはわかっていますが、馬を信じて僕がいい騎乗ができれば結果はついてくると思います」

続いて、ハクサンムーンを出走させる西園正都調教師が会見に応じた。


◆西園正都調教師

「夏から秋にかけてここまで3走していますが、(先の2走は)レースを使うたびに京都・宇治田原に定期的にリフレッシュ放牧に出していました。この夏の酷暑はうまく乗り切れたと思います。夏負けもありませんでしたよ。

セントウルSのあとはさすがに疲れたようで月曜日はよく寝ていました。でも、翌火曜日には元気のいいところを見せていました。もともと疲労回復の早い馬なので心配はしていません。

ハクサンムーンはいまは充実期というか、成長を遂げてきたな、と感じさせます。年齢とともに馬体も成長。メンタル面の成長と体の成長がマッチし、いい成績に結びついているのだと思います。

今度はGIになりますが、いつもの平常心で走れば結果はついてくると思います。

ただし、ロードカナロアという馬はワールドクラスの馬。香港というアウェイで勝つのですから、並大抵の強さではありません。今度は斤量差もなくなり、相手は一度レースを使っています。

スプリンターズSでは、ハクサンムーンは自分の競馬をします。それで負けるのであればそれで仕方がないと思っています。
しかし、勝てるチャンスはあると思います。あとは運を天に任せ、問うだけですね。相手は偉大な馬ですが、気後れすることなくチャレンジャーの気持ちでぶつかっていきたいと思います」(取材・写真：花岡貴子)