毎日王冠エイシンフラッシュなど今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

2013年09月26日 14:00

先週よりも速い時計を計時したエイシンフラッシュ(撮影:井内利彰)

 栗東近郊の山々には、台風の爪痕が生々しく残っているが、トレーニングセンターへの影響はなくなっている。すでに、先週時点から、ウッドチップ馬場も時計が出ているが、今週はその傾向がより進んだ印象。また、涼しい天候が続き、馬自体が活気に溢れているという状況も速い時計に繋がっているのかも知れない。

【坂路/4F51.9秒】
 25日。一番時計はマックスドリーム(栗東・宮徹厩舎)の4F49.7秒。二番時計は4F49.8秒でロンド(栗東・平田修厩舎)と、50秒切りが2頭もおり、それだけで、先週よりも時計が出る馬場状態であることは想像しやすい。

 全体的な時計を見ても、4F51秒前半がわんさとおり、一度スピードに乗ると、簡単には止まらない馬場だろう。だからといって、どんな馬でも好時計が出るかと言えば、やっぱり終い止まる馬は止まるので、そのあたりは正確に見極めたい。

 例えば、スプリンターズS出走予定のマイネルエテルネル(栗東・西園正都厩舎)は、4F51.0秒だが、そのラップ内訳は、スタートから14.8秒、11.9秒、11.4秒、12.9秒。2F目に急加速しかとは思えば、ラスト1Fは急激に失速。それでも13秒要しなかったのは、馬場が良かったからだろう。この追い切りに関して、中間に11秒台のラップを2F続けて踏めたことを評価するか、もしくは、終い止まり気味だったことを減点するか。ここが難しいところだが、この馬の場合はラスト1Fが速いラップで好走しているので、後者になる可能性が高いと見ている。

 先週の馬場差が「-0.1秒」。今週は明らかに先週より速い時計が出ているので、全体との時計のバランスを見て、25日、26日ともに『-0.6秒』で観測している。

【CW/5F66.5秒】
 坂路で速い時計が出ていることを思えば、同じウッドチップ馬場のCコースも時計が速くて当然だが、6F80秒を切る馬が続出するような馬場ではなかった。追い切りの騎乗者に意見を求めると「少し荒れている」ということだったので、雨が降っていないことで、ウッドチップが乾燥し、上滑りするような馬場なのかも知れない。

 今週もここで取り上げたのは、エイシンフラッシュ(栗東・藤原英昭厩舎)。今朝26日は福永祐一騎手が跨っての追い切り。先行するトーホウストロングを追いかける形だったが、道中の走りに気負いはなく、スムーズな追走。徐々にペースを上げていく形で、前に追いつき、最後は楽に交わしていった。時計は6F80.4〜5F65.5〜4F51.4〜3F37.9〜1F12.4秒と先週よりもかなり速い。毎日王冠(10月6日・東京芝1800m)へ向けて、しっかりと負荷を掛けた追い切りになったのではないだろうか。

 今週の馬場差は先週よりも少し時計が掛かる『-0.1秒』で、25日、26日とも観測している。

【DP/5F64.5秒】
 追い切り頭数はいつもより少なめの40頭程度。ウッドチップ馬場の状態が良いこともあり、ポリトラック馬場を利用する馬は多くない。

 今週のポートアイランドSを予定しているミキノバンジョー(栗東・大橋勇樹厩舎)は昨年と同じローテーションでの出走。中間の追い切り本数も同じだが、追い切り内容は引っ張り切りで、併せた相手ナムラタイタンに先着していた昨年が印象的。今年は単走で地味な動きになっているだけに、前走からの上積みが期待できるか微妙なところ。

 なお、今週の馬場差は25日、26日とも先週と『-1.0秒』で観測している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。(取材・写真:井内利彰)

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