吉兆と言っていいだろう。連覇を目指すサダムパテックは1枠(2)番。昨年は1枠(1)番から栄冠をもぎ取ったとあって、「真ん中より内の方がいいとは思っていたが、去年と同じ白帽ですからね。絶好枠でしょう」と西園師は声を弾ませた。

　ディフェンディングチャンピオンとして、きっちりと照準を合わせてきた。天皇賞・秋からの臨戦だった昨年とは違い、今年は前哨戦としてスワンSを選択。「今年は天皇賞を考えず、ここだけに集中して仕上げてきましたからね。出来に関しては昨年よりもいいと思いますよ」と指揮官は胸を張る。金曜の朝は栗東坂路からDPで調整。素軽いフットワークを披露。「意外と人気がないみたいですが、応援してやってください」と笑顔をのぞかせた。

　これまで、グレード制を導入した84年以降で連覇を果たしたのはニホンピロウイナー(84、85年)、ダイタクヘリオス(91、92年)、タイキシャトル(97、98年)、デュランダル(03、04年)、ダイワメジャー(06、07年)の5頭。「いずれも名だたる馬が連覇している。パテックも、そこに仲間入りしてほしいですね」と、トレーナーは史上6頭目の偉業を前に武者震い。持ち味の決め脚で期待に応えてみせる。

提供：デイリースポーツ