ハープスターとの激戦を制したレッドリヴェール、一夜明け元気な姿を見せた(撮影:花岡貴子)
12月8日に行われた阪神JFを制したレッドリヴェールは、同日午後7時過ぎに栗東トレセンに帰厩。一夜明けた9日朝、担当の今浪厩務員が取材に応じた。
レース前はカイバ食いが細いのが悩みの種だったが、昨晩から今朝にかけてのカイバはすべてきれいに食べていた。
「普段からカイバ食いが細く、いつも残します。なので、この中間はとにかく体を減らさないように努めてきました。しかし、昨日はレースであれだけ走ってスッキリしたのでしょう。最後の最後にカイバを平らげたのにはビックリしました(笑)」
今浪厩務員はゲートについて行ったため、レースは移動のバスの中で見ていた。
「ゴールした瞬間はハープスターの勢いがよかったので『負けたかな』と思っていました。でも、バスを降りてターフビジョンでスローのリプレイを見たとき『あ!? 勝っているかも!』と思いました。それでも、写真判定でしたから確信は持てず…。あがってきた戸崎騎手も半信半疑でした」
その疑心が晴れたのは、検量室内にある着順を記入するボードに写真判定ながらも「8、10」と先に馬番が書かれていたのを見たとき。JRAの公式見解ではないが、このボードに先に番号が書かれているほうが優勢とされているからだ。
「周囲の人たちもうちのが勝っていると言うし、戸崎騎手と握手をかわして喜びを分かち合いました。この馬は根性が素晴らしい。ステイゴールド産駒らしい根性を見せてくれましたね」
ちなみに、今浪厩務員は同じくステイゴールド産駒で知られるゴールドシップも担当している。
「ジャパンCでゴールドシップが負けて、この中間は悔しい思いをしていましたから…。それもあって、ものすごく嬉しかったです。これで厩舎全体がいい波に乗って(有馬記念を含めて)ポンポンといってくれればいいですね」
なお、レッドリヴェールの次走を含めた今後の詳しい予定は未定だ。
「今のところ、目に見えた疲れは見せません。でも、あれだけの競馬をしているから多少の疲れはあると思います。しっかり様子を見ていきたいです」
阪神JFの馬体重はマイナス8キロの418キロだったが「来春は430キロくらいが理想」とのこと。2014年桜花賞を見据えた調整はすでにもう始まっている。(取材・写真:花岡貴子)