今週の栗東は積雪、京都記念出走予定のトレイルブレイザーはCWで追い切り(撮影:井内利彰)
4日こそ、調教開始時刻が3度だったが、5日と6日は0度を下回った栗東。その影響もあり、追い切り日は積雪のある状態での調教となったが、特に大きな影響を受けるようなことはなかった。
馬場状態に関しては、非常に判断の難しいところだが、雨が降って水分を含んだ馬場ではないだけに、さほど時計に影響を及ぼしていない。ただ、実際にはウッドチップが傷んでいるのか、乗り手からは馬場が悪いという言葉が出ている。
【坂路/4F51.9秒】
5日。一番時計はエイシンテキサス(栗東・松元茂樹厩舎)とプリンセスムーン(栗東・安田隆行厩舎)の50.9秒。これに続いて、51秒台も平均と変わらない頭数いるので、時計の出方を見るかぎり、馬場が悪いという印象はない。
また、ラスト1F12.0秒をマークした馬も2頭。ラスト1F12.5秒以下に関しては、かなりの頭数が該当しており、2F25秒以下の頭数も多い。朝一番はうっすらと雪が積もる状態だったが、それによる時計が遅くなるという影響は全くなかった。テンから飛ばした馬は、終いが13秒要するし、我慢すれば、12秒台が出るという、至って標準的な馬場。
6日。この日の追い切りで動きが目立ったのは、きさらぎ賞に出走予定のピークトラム(栗東・橋口弘次郎厩舎)。2回目のハローが明けて、数分経った、頭数の少ない時間帯の併せ馬。クリビツテンギョを2馬身後方から追走して、ラスト1F標識で並びかけるという内容だったが、行きっぷり、仕掛けてからの反応は抜群。最後も楽に相手に先着して、4F53.5〜3F39.2〜2F25.3〜1F12.5秒をマーク。当初の予定だった、つばき賞から1週繰り上げての出走になるが、それに関する心配は全くない。
先週の馬場差が「±0.0秒」。雪が降った今週だが、5日、6日とも、馬場差は先週と同じ『±0.0秒』で観測している。
【CW/5F66.5秒】
乗り手の話によると、ウッドチップの状態は悪いようだが、時計自体はそれなりに出ている印象のCコース。雪の影響も受けておらず、むしろ、6日は軽快な動きを見せ、時計の速い馬が多かっただけに、時計が出る馬場状態と表現してもよいのではないだろうか。
6日の朝一番に追い切ったのが、来週の京都記念を予定しているトレイルブレイザー(栗東・池江泰寿厩舎)。プリンスダム、リヤンドファミユが先行する追い切りを最後方から追走。直線最内から、楽に並びかけた時は「さすが」と思ったが、いざ追い出すと外の2頭の脚色が勝った。全体時計は、6F87.1〜5F70.1〜4F54.3〜3F39.5〜1F12.3秒と遅かっただけに、やや物足りない内容というのが、正直な印象。
先週の馬場差は「-0.5秒」。今週も時計の出方は大きく変わっておらず、5日、6日とも『-0.5秒』で観測している。
【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
芝馬場は積雪のため、使用する馬はいなかった。ポリトラック馬場はウッドチップの状態を懸念して利用する頭数が通常時よりも多かった。
来週の京都記念を予定しているデスペラード(栗東・安達昭夫厩舎)がテンから飛ばし気味にいって、6F76.7〜1F11.4秒と全体も終いも速い時計をマークしている。なお、馬場差は5日、6日とも『-1.0秒』で観測している。
※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。
(取材・写真 井内利彰)