現地時間1日、米国・コールダー競馬場で開催されたファシグティプトン・コールダー2歳トレーニングセールで、シェイクモハメド殿下の代理人ジョンファーガソンが、クールモアグループの代理人であるデミ・オバーン氏との激しい争いの末、テールオブザキャット Tale of the Catの牡駒を520万ドル(約5億4000万円)で競り落とした。これは、昨年の同セールで関口房朗氏によって落札されたフサイチサムライ Fusaichi Samurai(牡3、米国・N.ドライスデール厩舎、父Fusaichi Pegasus)が記録した450万ドル(約4億9000万円)を大きく上回る、2歳セールにおける世界最高記録となった。
その上場馬は、父テールオブザキャット、母キャリーオール Carry All(その父Devil's Bag)という血統。祖母はドバイWC(首G1)を圧勝したDubai Millenniumの父であるSeeking the Goldの全妹にあたる。テールオブザキャットはキングズビショップS(米G2・ダート7f)の勝ち馬で、ハスケル招待H(米G1)のライオンハート Lion Heart、日本では現2勝のエイシンボーダン(牡4、栗東・鮫島一歩厩舎)を輩出した、Storm Cat産駒の種牡馬。
なお、日本人と思われる購買馬には、社台ファームが50万ドルで落札した、近親にバーニングローマ Burning Roma(フューチュリティS-米G1)というDreams of Successの牝馬(父Gone West)が、また、エバーユニオン商会が50万ドルで落札した、近親に種牡馬テイクミーアウト Take Me Out(キングズビショップS-米G3)というSnow Apparitionの牡馬(父Pulpit)などがいる。
同セールは、過去にクロフネ(父フレンチデピュティ、ジャパンCダート-G1)、カフェオリンポス(父Grand Slam、ジャパンダートダービー-交流G1)など多くの活躍馬を輩出した2歳トレーニングセールの名門。昨年はFusaichi Samuraiの他に、今年のサンヴィセンテS(米G2)を勝ったフサイチロックスター Fusaichi Rock Star(牡3、米国・B.バファート厩舎、父Wild Wonder)などが取引されていた。総売上は、5013万2000ドル(約52億1372万円)を記録。平均価格は昨年比16.4%増の34万1034ドル(約3546万円)、中間価格は昨年比17.6%増の20万ドル(約2080万円)を記録した。高額落札価格馬上位3頭は下記の通り。
58 牡 Tale of the Cat×Carry All(Devil's Bag)
ダーレー(520万ドル)
265 牡 Forestry×Rare Bird(Rahy)
D.オバーン氏(300万ドル)
89 牡 Grand Slam×Dama(Storm Cat)
ダーレー(290万ドル)