ドバイ・メイダン競馬場で行われたドバイデューティフリーは福永祐一騎手騎乗のジャスタウェイが従来のレコードを2秒以上更新しての圧勝で海外GI制覇(撮影:高橋正和)
現地時間29日、ドバイ・メイダン競馬場で行われたドバイデューティフリー(4歳上・GI・芝1800m・13頭・1着賞金300万米$)に、日本のジャスタウェイ(牡5、栗東・須貝尚介厩舎、福永祐一騎手)、トウケイヘイロー(牡5、栗東・清水久詞厩舎、武豊騎手)、ロゴタイプ(牡4、美浦・田中剛厩舎、C.デムーロ騎手)が出走。
レースは、トウケイヘイローが引っ張り、ロゴタイプが先団の外、ジャスタウェイは後ろから3番手辺りにつけるという展開。直線に向いてトウケイヘイローが後続に並ばれ苦しくなったところで、一番外に出したジャスタウェイが一気に先頭に躍り出ると、あとは後続を突き放す一方。1分45秒52と、従来のレコードを2秒以上更新しての圧勝で海外GI制覇を果たした。
ロゴタイプは直線伸びきれず6着、トウケイヘイローは7着だった。なお、2着には南アフリカのウェルキンゲトリクス(牡4、南ア・M.デコック厩舎、C.スミヨン騎手)、3着にはイギリスのダンク(牝5、英・M.スタウト厩舎、R.ムーア騎手)が入った。
【ジャスタウェイを管理する須貝尚介調教師のコメント】
今回のレースに当たって二つのプランを準備していました。枠も内なので(中山記念のような)好位につけるレースと位置取りが後ろになった場合、天皇賞・秋と同じようなレースを、と考えていました。今回は後ろからの競馬になりましたが、それをうまく福永君が誘導してくれました。
また今回、ジャスタウェイがドバイの地に来たことはドバイシーマクラシックを勝ったハーツクライの仔であることも何かの縁なのかな、という思いもあります。
次走は、安田記念を考えていますが、海外のプランもあります。
【ジャスタウェイに騎乗した福永祐一騎手のコメント】
スタートしてからあまり出て行こうとしなかったので、馬のリズムに合わせたポジションを取りました。自分のイメージよりは後ろのポジションになりましたが、スミヨンの馬(2着のウェルキンゲトリクス)は強い馬だと知っていたので直線まで付いていこうと考え、うまくスムーズに直線まで行くことが出来たので良かったです。
【ロゴタイプを管理する田中剛調教師のコメント】
スタートがあまり良くなく、出負けした感じです。道中つらいシーンもありましたが、がんばって伸びてくれました。馬にとって大きな経験だと思います。
【ロゴタイプに騎乗したC.デムーロ騎手のコメント】
トウケイヘイローの速いペースに一緒について行ってしまいました。この馬のペースで走れず、今日は途中で疲れてしまったようです。直線に入って伸びてはいるものの、いつもの伸びはありませんでした。
【トウケイヘイローを管理する清水久詞調教師のコメント】
スタートが上手くいき、逃げることが出来ました。自分のスタイルでレースができましたが、完敗です。
【トウケイヘイローに騎乗した武豊騎手のコメント】
スタートからずっと力んでいました。その分ラストでスタミナが切れてしまいました。状態は良かったので、それだけに残念です。
【日本馬プロフィール】
◆ジャスタウェイ(牡5)
騎手:福永祐一
厩舎:栗東・須貝尚介
父:ハーツクライ
母:シビル
母父:Wild Again
馬主:大和屋暁
生産者:社台コーポレーション白老ファーム
通算成績:18戦5勝(重賞4勝)
主な勝ち鞍:2013年天皇賞(秋)(GI)
◆トウケイヘイロー(牡5)
騎手:武豊
厩舎:栗東・清水久詞
父:ゴールドヘイロー
母:ダンスクィーン
母父:ミルジョージ
馬主:木村信彦
生産者:中村和夫
通算成績:21戦8勝(重賞4勝)
主な勝ち鞍:2013年札幌記念(GII)
◆ロゴタイプ(牡4)
騎手:C.デムーロ
厩舎:美浦・田中剛
父:ローエングリン
母:ステレオタイプ
母父:サンデーサイレンス
馬主:吉田照哉
生産者:社台ファーム
通算成績:12戦5勝(重賞3勝)
主な勝ち鞍:2013年皐月賞(GI)