今週の主要調教馬場の時計〜アドマイヤビジンが出色の動き/栗東トレセンニュース

2014年04月03日 18:00

好調教で桜花賞に向けて楽しみが広がるアドマイヤビジン

 先週末、30日に大雨が降った栗東。かなりの雨量だったが、31日から天候が回復。4月1日に逍遥馬道のウッドチップを踏みしめてみると、表面は乾いているものの、中身はまだまだ重い状態だった。

 ただ、1日の午後からも気温は上昇しており、馬場回復の一因となった模様。2日の追い切りには、ほとんど影響ないような状態だったと考えられる。特にCコースは、適度な風によって、馬場が乾燥しやすかったという状況もある。

【坂路/4F51.9秒】
 2日。一番時計は先週と同じくセトアロー(栗東・森秀行厩舎)。先週が4F51.3秒、今週が4F50.1秒だったことから、先週に比べて、4Fで1秒は走りやすい馬場という単純計算が成り立つ。ただ、全体的な時計の出方を見ると、通常時よりも時計の速い馬場というほどではない。

 3日。この日の一番時計はカオスモス(栗東・森秀行厩舎)の4F50.7秒。馬場状態は、より標準に近づいていると思われるが、一番目立った動きを見せたのが、桜花賞(4月13日・阪神芝1600m)に出走を予定しているアドマイヤビジン(栗東・梅田智之厩舎)。

 騎手課程生徒が跨って、単走での追い切りだったが、少し行きたがる前半を抑えて、後半しっかりと脚を伸ばす内容。見た目に「後半は速いな」と思っていたが、モニターに出た数字は、4F51.5〜3F37.3〜2F24.0〜1F11.9秒。いくら体重の軽い乗り手とはいえ、これだけ動けたことに驚き。来週も、ラスト1Fが最速になるラップで動くことができれば、かなり面白い存在になりそうだ。

 先週の馬場差は、3月27日が「+1.5秒」。冒頭から記しているように、今週は馬場が回復。2日、3日とも『+0.1秒』で馬場差を観測している。

【CW/5F66.5秒】
 前日のトレセンニュースでお伝えしたように、キズナ(栗東・佐々木晶三厩舎)あたりになると、強めに追った程度で、全体時計が速くても、ラスト1Fも11秒台がマークできる。坂路馬場以上に走りやすい状態にあることは確か。

 そんな中で、動きが目立ったのは、阪神牝馬S(4月12日・阪神芝1400m)の出走を予定している馬たち。前走京都牝馬Sを制したウリウリ(栗東・藤原英昭厩舎)は、6F82.3〜4F52.9〜1F11.9秒。前走大阪城Sを制したスマートレイアー(栗東・大久保龍志厩舎)は、6F80.2〜4F51.3〜1F12.2秒と、どちらも終いの伸びが目立っていた。

 近走不振の中では、ヴィルシーナ(栗東・友道康夫厩舎)の動きが目立つ。3日に内田博幸騎手が跨って、3頭併せが行われたが、最後方から追走して、直線は真ん中に入れる内容。仕掛けられると、ぐんと伸びて、相手2頭を突き放す。6F79.5〜5F65.1〜4F50.9〜3F37.6〜1F12.2秒は時計も中身も評価できる。走る気持ち、闘争心を出すには最適な追い切りとなったのではないだろうか。

 先週の馬場差は「-1.0秒」。そこから極端に走りやすい馬場になったという印象まではないので、2日、3日とも先週と同じ『-1.0秒』で観測している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 今週、芝馬場を利用した厩舎はほとんどない。3日に加用正厩舎が3頭併せをしていた程度。馬場状態に関しては、先週受けた雨も乾いているので、2日、3日とも『+0.0秒』としている。

 ポリトラック馬場は水分が少なくなったことで、ラスト1Fは11秒後半という感じ。全体時計も極端に速いわけではない。このような馬場になると、純粋に時計の速い馬を評価すべきだろう。馬場差に関しては、先週と同様の『-1.0秒』で、2日、3日とも観測している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

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