イスラボニータが1番人気トゥザワールドとの叩き合いを制し、父フジキセキに初のクラシックタイトルを捧げた(撮影:下野雄規)
20日、中山競馬場で皐月賞(3歳・牡牝・GI・芝2000m)が行われ、中団でレースを進め、3〜4コーナーで先団に取りついた蛯名正義騎手騎乗の2番人気イスラボニータ(牡3、美浦・栗田博憲厩舎)が、道中3番手で進めた1番人気トゥザワールド(牡3、栗東・池江泰寿厩舎)との叩き合いを制して抜け出し、これに1.1/4馬身差をつけ優勝した。勝ちタイムは1分59秒6(良)。
さらに1/2馬身差の3着には、逃げた8番人気ウインフルブルーム(牡3、栗東・宮本博厩舎)が入った。なお、3番人気トーセンスターダム(牡3、栗東・池江泰寿厩舎)は11着に終わった。
勝ったイスラボニータは、父フジキセキ、母イスラコジーン、その父Cozzeneという血統。新馬戦を勝ったあとに挑んだ新潟2歳Sでは先週の桜花賞を制したハープスターに敗れたものの、そこからいちょうS、東京スポーツ杯2歳S、共同通信杯と東京で3連勝。トライアルレースを使わずに直行したここでは初の右回りなどを懸念する声があったものの、これを見事にはねのけ、4連勝で父が出走できなかったクラシック制覇を果たした。
【勝ち馬プロフィール】
◆イスラボニータ(牡3)
騎手:蛯名正義
厩舎:美浦・栗田博憲
父:フジキセキ
母:イスラコジーン
母父:Cozzene
馬主:社台レースホース
生産者:社台コーポレーション白老ファーム
通算成績:6戦5勝(重賞3勝)
主な勝ち鞍:2014年共同通信杯(GIII)
【勝利ジョッキー・蛯名正義騎手のコメント】
(19回目の挑戦で)やっと勝てたという感じです。
内枠が仇になる可能性があったので、1コーナーまでに折り合いを付けながら外に持っていければと思っていましたが、1コーナーに非常に良い感じで入れたので、ここが一番良かったと思います。4角では前に1番人気の馬がいて、それが手応え良く回っていましたが、牧場や厩舎のスタッフがみんな頑張ってくれたお蔭で新馬戦以外では一番折り合いが付いたので、必ず弾けてくれると自信を持って一気に行きました。
次(ダービー)は関係者、オーナー全てが一番の目標としているレースですし、ここを勝ったことで弾みをつけて、大きい舞台にチャレンジしていい結果が出せるように頑張りたいと思います。