2日間にわたって開催される「セレクトセール2014」が14日、北海道苫小牧のノーザンホースパークで開幕した。

　初日は255頭が上場され、最高落札額となったのは「リッスンの2013」(牡、父ディープインパクト)。カタール王族のファハド・アルターニ殿下(落札名義はDavid Redvers氏)が1歳馬としては史上2位タイとなる2億6000万円で落札した。サドラーズウェルズ産駒の母は2007年に英GIのフィリーズマイルを制しており、近親には2008年に英、愛国の2000ギニーを勝ったヘンリーザナヴィゲイターや、昨年のBCターフ覇者マジシャンがいる良血だ。

　2番目の高額馬は「マジックストームの2013」(牡、父ディープインパクト)。2億円で里見治氏が落札した。また、「ラヴズオンリーミーの2013」(牡、父ディープインパクト)は1億8000万円で金子真人ホールディングス(株)が落札し、ディープインパクト産駒が落札価格上位3頭を占めた。1億円超えの馬は昨年の1歳セリと同様に8頭。ディープインパクト産駒以外では兄に今年のNHKマイルCを逃げ切ったミッキーアイルを持つ「スターアイルの2013」(牡、父ヴィクトワールピサ)が1億3500万円の値をつけた。

　この日の売り上げは60億2800万円。1歳セリの過去最高額を更新した昨年の61億6070万円には及ばなかったが、史上2位の売り上げを記録。落札率は84.3％、1頭平均は2804万円だった。

　日本競走馬協会の理事を務める吉田勝己氏は「すごいセリだなと思ってみていたけど、去年より下がっているんですね。去年がすごかったのかな。でもこれ以上はできないですよ。

　一番高いのは2億6000万。みんな2億を超えるまで競っていましたね。きょうは随分新しい馬主さんも参加していた。外国人の人も多く来ていたけど、あまり買えていないように思いましたね。多く来ていたのは、ジャスタウェイの影響もあるんじゃないでしょうか。

　ディープの産駒はお母さんが海外のGIを勝っていたり、裏付けのある馬が多い。母の血統がすごいですよ。もちろん、馬の良さも一番大事ですけどね。景気はすごく良くなったと思ったけど、去年より下ですか。でも本当にすごくいいセリだったと思いますよ」と感想を語った。