スピーディー、かつパワフルに、
フィエロが栗東坂路を快走。先行する
トーホウストロング(7歳1600万下)をラスト1Fでとらえ、楽な手応えで0秒3先着を果たした。
しまい重点に、4F54秒4-39秒5-12秒3。この日が初コンタクトとなった戸崎圭は「前に馬を置いて、並びかけて、その勢いで…という感じで。いい動き。息遣いも良かった。乗りやすいし、当たり前のようにいい馬。パワフルですよね」と能力の高さを絶賛。見守った藤原英師も「動き? いいよ。馬がしっかりとしたので、今は思い通りに仕上げられる。それが一番やな」と理想的な内容に納得の表情を浮かべた。
6歳とはいえ、キャリアはわずか13戦。馬の成長に合わせて、大事に育てられてきた。「これだけの血統馬。みんなに待ってもらって、やっとここまできた」と指揮官。母ルビーは、07年にGI7連勝の世界記録(当時)を樹立したロックオブジブラルタルの全妹だ。「母は既に他界してしまった。世界血統だからな。この血を残さないといけない」と決意を口にする。
まさに今年が勝負の年。次に見据えるGIへ向けて、まずは重賞初Vを飾り、存在感を示したい。「好走条件がそろっているし、始動戦からきっちりモノにしてほしい。そのつもりでやってきたからな」。昨秋のマイルCS2着など、既に素質の高さは十分に証明済み。遅咲きのディープインパクト産駒が完全開花の時を迎えた。