16日、京都競馬場で行われた秋華賞(3歳牝、GI・芝2000m)は、武豊騎手騎乗の2番人気
エアメサイア(牝3、栗東・伊藤雄二厩舎)が道中は中団を追走し、直線で早めに先頭に立った福永祐一騎手騎乗の1番人気
ラインクラフトをクビ差捕らえて優勝した。勝ちタイムは1分59秒2(良)。さらに3馬身差の3着には、内を突いて伸びた5番人気
ニシノナースコールが入った。
レースは、戦前の予想通り
エイシンテンダーがハナを切る展開。好スタートを切った
ラインクラフトは好位、
エアメサイアは中団に控えてレースを進める。4角手前で
ラインクラフトが徐々に進出し直線入り口で一気に先頭に立つと、連れて後続も動き出す。残り200m地点で3馬身ほどあった
ラインクラフトと
エアメサイアとの差は徐々に詰まり、ローズS同様の一騎打ち。ゴール寸前、脚色で上回った
エアメサイアが再度
ラインクラフトを捕らえた。
勝った
エアメサイアは、父サンデーサイレンス、母が98年クイーンS(GIII)を制し、桜花賞(GI)3着、オークス(GI)2着、秋華賞(GI)3着と98年牝馬クラシックで活躍した
エアデジャヴー(その父ノーザンテースト)という血統。全兄は05年アメリカJCC(GII)2着の
エアシェイディ(牡4、美浦・伊藤正徳厩舎)、叔父には00年皐月賞、菊花賞(共にGI)を制したエアシャカール(父サンデーサイレンス)がいる。04年11月にデビュー。05年3月の桜花賞
トライアル・フィリーズレビュー(GII)3着から臨んだ桜花賞(GI)は4着に敗れるも、続くオークスでは2着と好走している。約4ヶ月間の休養を挟んで迎えた前走ローズS(GII)では、
ラインクラフトを1/2馬身差し切り、秋初戦を勝利で飾っていた。この勝利で母娘2代にわたる悲願のGIタイトルを奪取、通算成績を8戦4勝(重賞2勝)とした。
鞍上の武豊騎手、管理する伊藤雄二調教師共に、
ファインモーションで制した02年以来の同レース勝利となり、武豊騎手が3勝目、伊藤雄二調教師が2勝目。JRA重賞は、武豊騎手が9日にリンカーンで制した京都大賞典(GII)に続き、通算213勝目。伊藤雄二調教師は同馬で制した9月のローズS(GII)に続き、通算76勝目となった。