30日、東京・六本木と渋谷で開催されていた「第18回東京国際映画祭」の表彰式が行われ、ばんえい競馬を題材に、帯広競馬場などで撮影を行った映画「雪に願うこと(根岸吉太郎監督、旧題・ばん馬)」が、最高賞「東京
サクラグランプリ」に輝いた。同作品は最優秀監督賞、最優秀主演男優賞(佐藤浩市さん)、観客賞も同時に受賞し、日本映画初となる4冠を制覇した。同映画祭は世界の12大映画祭のひとつで、日本映画の最高賞受賞は第1回(85年)の「台風クラブ」以来という快挙になった。
同作は北海道・帯広のばんえい競馬を舞台にした兄弟の確執と交流を描いた作品で、厩舎で調教師として過ごす兄と、事業に失敗し一文無しで東京から帰ってきた弟が、葛藤を続けながら次第に心を通わせていくストーリー。今年2月から3月にかけて帯広競馬のスタンドや厩舎で撮影が行われていた。