自慢の末脚で重賞初制覇を決めたトウショウドラフタ=中京競馬場
直線一気に突き抜けた。「第30回ファルコンS・GIII」(芝1400m)は19日、中京11Rに18頭で争われ、道中後方を追走した2番人気の
トウショウドラフタ(美浦・萱野)が1分25秒0のタイムで快勝。不良馬場をモノともせず自慢の末脚を発揮し、破竹の3連勝&重賞初制覇を果たした。1馬身3/4差の2着に3番人気の
ブレイブスマッシュ、さらに半馬身差の3着に9番人気の
シゲルノコギリザメが入った。なお、1番人気の
シュウジは12着に敗退。速い流れを先行する形になり、直線では完全に脚が上がった。
泥を浴びた青い
シャドーロールが上下に揺れる。雨水をタップリ含んだ芝を蹴り、金色のたてがみをなびかせた。先に抜け出した
ブレイブスマッシュ、内で粘る
シゲルノコギリザメをこん身の末脚でパス。馬場の中央を突き抜けて、父
アンライバルドに初の重賞タイトルをもたらした。
「不良馬場はどうか、と思っていたのですが、こなしてくれましたね。手応え良く直線を向くことができたので、差し切ってくれる。そう思いました」と田辺は胸の内を明かしたが、2連勝してきた確かな勢いが、全てを上回った。
管理する萱野師は「1戦ごとに馬がしっかりしてきましたし、今なら1600mでも、という気持ちでいます」とNHKマイルC(5月8日・東京、芝1600m)挑戦を明言した。ド
ラフタの生まれた名門・
トウショウ牧場は昨年閉鎖されたが、夢はまだ続いている。「重賞を勝てて本当に良かったです」。開けたGIへの道。トレーナーは、熱い覚悟を持って3歳マイル王決定戦へとかじを切る。