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【凱旋門賞】レフトハンド不気味 マカヒキの前に立ちはだかる3歳牝馬

2016年09月28日 06:01

 主戦・ギュイヨンは野心を隠さない

「凱旋門賞・仏G1」(10月2日、シャンティイ)

 本番と同じ舞台で行われたヴェルメイユ賞でG1初Vを飾った3歳牝馬レフトハンドが、虎視たんたんと世界制覇を狙う。管理するのは、4年前にソレミアオルフェーヴルの夢を打ち砕いたフランスのラフォンパリアス調教師(53)。凱旋門賞は過去5年で牝馬が4勝しており、同レースをステップにした馬は、3勝、2着1回と好相性を誇る。上り調子の3歳牝馬が、今年も日本馬の前に立ちはだかる。

 歴史は繰り返すのか。有力馬の回避が相次ぐなか、ヴェルメイユ賞を勝って勢いに乗る3歳牝馬レフトハンドが、一気に不気味な存在として浮上してきた。

 ラフォンパリアス調教師は「春は(フランス全体に)風邪が流行していた影響もあったが、今は復活して元気。カイ食いもいい」と4年ぶりの栄冠を意識する。実はこの男、12年に勝利寸前のオルフェーヴルを差し切った人気薄のソレミアを管理していた調教師だ。牝馬は過去5年で4勝、3歳馬も過去10年で7勝と好成績を残していることも見逃せない。

 26日には、シャンティイ調教場の芝コースで最終追い切りを消化。「もともとそんなに動く方じゃない。いつも通り。前走から中2週だし、きつい調教はする必要がない」と、見届けたトレーナーは納得の表情を浮かべる。

 全7戦(3勝)のうち6戦で手綱を取るギュイヨンは「凱旋門賞と同じコースのヴェルメイユ賞を勝っている。距離も合っているし、期待している。すごく乗りやすいし、リラックスしてレースができる」と感触は上々。「日本馬やイギリスの馬は強いけど、楽しみだよ」とマカヒキポストポンドら強敵が相手でも野心を隠さない。

 97年に渡仏したサクラローレル(フォワ賞8着で帰国)、06年のディープインパクトの凱旋門賞挑戦(3着入線→失格)時に、日本馬を受け入れた経験を持つラフォンパリアス師は「マカヒキに関しては調教師や関係者にしかその状態は分からないだろう。ただ、強い牝馬は取り消した。オープンなレースでみんなにチャンスがある」と言い切る。8戦無敗のラクレソニエールが回避したが、仏オークスで同馬の2着だったのが、このレフトハンド。その存在は、マカヒキにとって大きな脅威となるに違いない。

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