ケイアイノーテックが初日阪神芝1600mでデビュー/関西メイクデビュー情報

2017年05月29日 18:00

平田修調教師も「芝の適性は高そう」と語るケイアイノーテックが阪神芝1600mでデビュー(撮影:井内利彰)

 先週、日本ダービーが終了し、いよいよ今週からメイクデビューが始まる。今年の栗東トレセンは2歳馬の入厩開始が遅く、頭数が揃わないのではないかと心配する時期もあったが、今では例年よりも入厩頭数が多いのではないかと思うくらい。

 6月3日(土)に行われる阪神芝1600mは、2013年に勝ち上がったレッドリヴェールが3連勝で阪神JFを制したり、2010年に勝ち上がったアヴェンチュラが秋華賞を制している出世レース。今年もなかなか楽しみなメンバーが集まってきている。

【6月3日(土) 阪神芝1600m】
◆ケイアイノーテック(牡、父ディープインパクト、母ケイアイガーベラ、栗東・平田修厩舎)

 母は同厩舎で管理され、ダートで9勝を挙げている。それだけにダート短距離のスピードタイプというイメージがあるかも知れないが「動きを見ていると、芝の適性は高そう。距離も現状ならマイルもこなせる」と平田修調教師。

 さすがと思わせたのは、5月17日の栗東坂路での追い切り。同師が「まだ余裕があった」と話す動きで、4F53.8秒、1F12.5秒をマーク。レースでも騎乗が予定されている福永祐一騎手が跨った5月24日の追い切りでは、4F54.7秒と時計は遅いものの、無理して時計を出さないように配慮しているような内容。やれば動くタイプであることは間違いなく、レースを本気で走れば、自然と結果はついてくるだろう。

◆アメイジングセンス(牡、父ハーツクライ、母ヴォルドニュイ、栗東・角田晃一厩舎)

 母は同厩舎で管理され、未勝利に終わっているが「すごく素質を感じさせる馬だった」と角田晃一調教師。本馬はその初仔だが、入厩当初からバランスのいい馬体が目立っているし、センスの良さを感じる。

 5月25日のCWコースではレースで騎乗予定の武豊騎手が跨っての追い切り。先行したエリシェヴァのペースが速かったこともあり、最後は息切れするのではないかと思える道中のラップ。しかし、内から渋太く格上に食い下がる動き。時計は6F81.7〜5F66.2〜4F51.5〜3F37.6〜1F12.4秒と2歳新馬では水準以上。個人的には距離がもっと伸びて良さが出そうなタイプに思えるだけに、ここでどんなレースを見せてくれるか楽しみなところ。

【6月4日(日) 阪神芝1400m】
◆ディアボレット(牝、父ディープブリランテ、母エトピリカ、栗東・加用正厩舎)

 母は現役時代に同厩舎で管理されて、芝1200mで4勝を挙げている。早い段階から追い切りの動きが目立っており、5月10日のCWコースでは、楽な手応えで2歳新馬に先着。5月18日の芝コースでは少し内にもたれるような仕草を見せながらも3歳未勝利に先着している。

 加用正調教師は「当初は2週目を予定していたけど、追い切りでの動きはすでに態勢が整っているので」と1週早めたデビューを説明。5月24日のCWコースでも3頭併せを行っているが、あえて時計を出すことがないように我慢させるような走り。それゆえに、最終追い切りも調整程度の内容になるのではないだろうか。なお鞍上は追い切りに跨っている荻野極騎手が予定されている。

◆ヴァイザー(牡、父ノヴェリスト、母ヴァイスハイト、栗東・高橋亮厩舎)
 父ノヴェリストは今年の2歳世代が初年度産駒。2013年キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを制するなど、欧州での長距離実績があるので、日本のスピード馬場への対応力が鍵になりそう。しかし本馬に関しては、素軽いスピードがあるといった印象を受ける。

 高橋亮調教師も「5月4日の栗東坂路では馬なりで4F54.9秒をマーク。テンションが上がりすぎないように、気をつけながらデビューまで持っていきたい」と話すくらい。CWコースでの追い切りでは僚馬スカーレットカラーに見劣ることも多いが、気性的には新馬戦に向いていることは間違いないだろう。鞍上は北村友一騎手を予定している。

(取材・写真:井内利彰)

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