先週のメイクデビューはアンフィトリテが強烈な差し脚で快勝、トーセンブレスが父を思わせる大外一気でデビュー戦を飾るなど将来が楽しみな新馬が続々とデビューした。
今週も活躍馬が近親にいるなど今後の活躍も期待できる2歳馬がデビュー予定だ。
◆グランドピルエット(牝、父ロードカナロア、母ザレマ、美浦・田村康仁厩舎)
ダンスインザダーク産駒の母は京成杯AHを勝っている。その他にも阪神牝馬S2着、ヴィクトリアマイル4着など重賞戦線で活躍した。3歳上の異父兄に通算4勝のミッキーオリビエ、おじにマルカシェンク(デイリー杯2歳S、関屋記念)、ガリバルディ(中京記念)がいる。ゲート試験に合格後は山元トレセンで乗り込み、8月23日に再入厩。9月13日の追い切りは古馬のセンチュリオンを相手にビシッと追われ、豪快に先着してみせた。
「並の馬では出せないような時計で動いたし、ちょっとモノが違うかもしれない。初めて乗ったときから能力を感じたし、メジャーエンブレムに近いような感覚があった。馬格も頼もしいし、能力があることは確か。無事に持って行ければ大きいところを狙えそう」と高木調教助手。9月23日、中山の芝1600mを田辺裕信騎手で予定している。
◆シャープスティーン(牝、父ハーツクライ、母ウインファンタジア、美浦・武井亮厩舎)
母の半兄にオープン特別2勝、シリウスS2着などダート路線で活躍したミリオンベルがいる。9月13日の追い切りでは1000万下の古馬に先着しており、気配は上々だ。「長めの距離が良さそうなタイプ。じっくりと乗り込んできたし、初戦から期待しています」と武井亮調教師。9月24日、中山の芝2000mを戸崎圭太騎手で予定している。
◆ショウナンバリウス(牡、父ネオユニヴァース、母フェートデュヴァン、美浦・奥村武厩舎)
昨年の北海道セレクションセールに上場され、取引価格は2484万円。異父兄に重賞2勝(セントライト記念、京成杯)のフェイトフルウォーがいる。9月13日には吉田隼人騎手を背にウッドチップコースで強めに追われ、ひと追い毎に時計を詰めてきた。
「骨量が豊富な体つき。ネオユニヴァース産駒らしく、パワーがありそうなタイプ」と奥村武調教師。9月23日、中山の芝1600mを吉田隼人騎手で予定している。
◆マイネルプリンチペ(牡、父ステイゴールド、母マイネプリンセス、美浦・畠山吉宏厩舎)
アグネスデジタル産駒の母はオープン特別のターコイズSなど通算5勝。その半兄にマイネルデュプレ(共同通信杯)がいる。当初は新潟開催でのデビューを目指していたが、脚元の不安が出たために仕切り直した。
「初仔の兄に比べると姿がいい。ずっと在厩で乗り込んできたし、調教量は十分。追い切りの反応もいいし、ゆかりの血統なので期待しています」と畠山吉宏調教師。9月24日、中山の芝2000mを柴田大知騎手で予定している。
なお、先週の更新で取り上げたダイワメモリー(牝、父ノヴェリスト、母ダイワスカーレット、美浦・国枝栄厩舎)は9月24日、中山の芝2000mに予定を変更。ベリータ(牝、父アイルハヴアナザー、母マイネイサベル、美浦・水野貴広厩舎)は抽選で除外(非当選)になり、9月23日の芝1600mにスライドする見込みだ。
(取材・文:竹之内元)