毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”を
コンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【毎日王冠(東京芝の傾向)】
金曜から雨が降り続いた東京競馬場。1R発走直前の午前10時2分に小雨→曇に変更の発表。芝は重でスタートし、昼前の午前11時54分に稍重に変更。さすがに開幕週だけあって、芝は生え揃って、後半に行くにつれて時計も速くなった。土曜の芝5鞍の勝ち馬の最終4角位置は1番手、3番手、11番手、2番手(メイン・サウジアラビアRCの勝ち馬
ダノンプレミアム)、10番手。先行馬の押し切りあり。直線の長い東京コースらしく、中〜外からの差しも届き、決まり手も多彩だった。
サウジアラビアRC(芝1600m)を勝った
ダノンプレミアムは1分33秒0の2歳コースレコード。さらに上位2頭の「差し」が届いた最終12R(古馬500万下、芝1800m)は1着
サンティールが上がり3F33秒3、2着
アドヴェントスに至っては同32秒9と究極の切れ。土曜最終段階で「時計レベル」だけ問えば、完全に良馬場。土曜は稍重で終了したが、好天予報の日曜は朝から良馬場は確実だろう。
日曜に注意すべきは定説にもなっている「雨上がりの東京は内から乾きやすい点」にある。元々、内と外の馬場差がない開幕週は極端な乱ペースにならない限り、ロスなく経済コースを走れる馬が有利なのは当然。毎日王冠も基本は内&先行勢が有利。ただ、時計レベルは稍重だった昨年(勝ち馬
ルージュバック=1分46秒6)より速くなるのは確実で、例年通りに「1分45秒台」の高速決着に対応できるかもポイントに。