毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”を
コンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【アルゼンチン共和国杯(東京芝の傾向)】
前3週の大量の雨で心配された芝状態。土曜は久しぶりに終日、良馬場で施行された。週中の10月31日(火曜)に芝刈りを実施したことと、週初めからの好天続きで先週までのように、極端に内寄りを避けて通るシーンはなかった。むしろ、ペース次第で内を狙う場面も。
3R・2歳未勝利戦(芝2000m)を勝った1番人気
コズミックフォースの鞍上ルメールは最内差し。2番人気
ジーナスイート(戸崎騎乗)が逃げ切った6R・2歳新馬戦(芝1600m)で、2着
クスリバコの内田も内寄りで粘った。芝整備効果による修復で、脚があれば、一見傷んで見える内からでも伸びる。
ただ、9R・南武特別(芝2400m)は前有利のスローにかかわらず、1番人気
ホウオウドリームが上がり3F33秒2で外から一気。続く10R・ノベンバーS(芝2000m)を勝った4番人気
ストーンウェアは馬群を縫っての差しに対し、2着
ルックトゥワイスは外伸び。基本的には「中〜外差しの傾向」。
9R、10Rはレース前半の超スローペースで全体時計は遅かったが、メイン11R・京王杯2歳Sの勝ち時計は1分21秒9(勝ち馬
タワーオブロンドン)で前年(1着
モンドキャンノ)と同タイム。例年の秋開催同様、連続開催5週目の「多少時計が掛かる程度の良馬場」に戻っている。