今開催の阪神は開幕週から傷みも少なく、速い時計が出る状況が続いている
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”を
コンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【阪神大賞典(阪神芝の傾向)】
阪神芝も中山同様、Aコース施行の4週目。金曜の雨の影響もほとんどなく、土曜は良馬場(ダートは稍重)で終日開催された。
今開催の阪神は開幕週から傷みも少なく、速い時計が出る状況が続いている。土曜は3R未勝利戦(芝1800m)で最終4コーナー14番手から突き抜けた初出走の超良血馬
ヴィルトゥース(
ジェンティルドンナの妹)を除けば、総じて先行馬の活躍が目立った。
勝ち馬の最終4コーナーの位置は「14番手、1番手、4番手、2番手、1番手」。9R・須磨特別(芝1800m)を道中2番手から競り勝った
エンヴァールは1分47秒2の好時計勝ち。メイン11R・若葉S(芝2000m)は
アイトーンが逃げ切り勝ち。内と外の馬場差が少ない分、ロスなく立ち回った馬が有利な図式。
当然、阪神大賞典も位置取り的には「前有利」。ただ、阪神大賞典に限れば、前に行きそうな
ヤマカツライデンや
カレンミロティックの現状には力の問題?がある。自然淘汰される形で2周目4角で後退していくようだと、必然的に実績馬が台頭する図式か。最終的には底力勝負。ただ速いタイムが出る馬場状態なので、軽い馬場に対応できる「持ち時計」はあるにこしたことはない。