毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

【桜花賞(阪神芝の傾向)】
　土曜の阪神芝は金曜に19ミリの雨が降った影響で稍重スタート。7R後に良に回復して最終レースまで行われたが、メイン阪神牝馬Sの前後に雨が降るなど、不安定な天気の一日だった。また雨雲レーダーを見る限り、土曜深夜まで雨がぱらつく予報も。日曜は好天予報で良馬場濃厚だが、1R開始段階では多少下が湿っている可能性もある。

　ただ、見た目にも内寄りが傷んでいる中山と違い、阪神は金曜の雨の影響をさほど受けず、内寄りの傷みは進まなかった。開催を通じて内と外の馬場差はイーブン。上級条件ではほとんど、後方待機馬の外差しが決まらない。桜花賞と同舞台の阪神外回りマイルの阪神牝馬Sを逃げ切ったミスパンテールのようにマイペースに持ち込んでしまえば、押し切れる。

　土曜の芝のレースは5鞍。1着馬の最終4コーナーの位置は「4番手、5番手、4番手、3番手、1番手」で好位組優勢。スローの阪神牝馬Sは勝ち時計1分34秒8と地味だったが、6R・3歳500万下(稍重)を勝ったアドマイヤアルバが1分34秒5、9R・丹波特別(良＝古馬1000万下)を勝ったインビジブルレイズが1分34秒1。

　予報通りなら、日曜はもっと乾くので、桜花賞は「1分33秒台」は出てもおかしくない。勝ち馬ラッキーライラックが1分33秒4で乗り切ったチューリップ賞と似た舞台設定。ということは、チューリップ賞組が有利に映るが…。