函館記念2025に出走予定のアルナシーム(今年1月撮影、ユーザー提供:Nadepaさん)
実績馬の意地を見せられるか。アルナシーム(牡6、栗東・橋口慎介厩舎)が函館記念(3歳上・GIII・芝2000m)で、3年ぶりとなる重賞ウイナーの戴冠を目指す。
アルナシームは父モーリス、母ジュベルアリ、母の父ディープインパクトの血統。母は未出走だが、祖母のドバイマジェスティは10年の米G1・BCフィリー&メアスプリントの勝ち馬。叔父のアルアインは17年の皐月賞と19年の大阪杯、同じくシャフリヤールは21年の日本ダービーと22年の首G1・ドバイシーマクラシックを制している。
ここまで25戦7勝。24年7月の中京記念で重賞初制覇。さらに今年の中山金杯で2つ目のタイトルを獲得している。前々走の中山記念では12着、前走の大阪杯では最下位の15着に大敗したが、ともに相手が強かったことに加え、外枠も堪えた印象。その点、今回はハンデ戦とはいえGIIIなので巻き返し必至だろう。
ただ、気になるデータもある。実は近年の函館記念では重賞ウイナーが苦戦中。近10年の勝ち馬のうち、すでに重賞を勝っていたのは21年のトーセンスーリヤ、22年のハヤヤッコの2頭だけなのだ。アルナシームはメンバー中唯一のタイトルホルダーとして、貫禄の勝利となるか。59kgのハンデを克服し、秋に弾みをつける重賞3勝目となることを期待したい。