NHKマイルC(GI・東京芝1600m)に出走する堀宣行厩舎のルーカスとデルタバローズの2頭が3日(水)に、ウッドチップコースで追い切った。2頭について森調教助手のコメント。

■ルーカス(牡3・美浦・堀宣行)
「ルーカスは前走のスプリングS(GII・9着)後に放牧に出しました。中間負荷をかけ過ぎたことによる影響が前走の敗因として考えられますので、今回の中間はキャンターなども軽めで調整をしています。

　今週は動きや息遣いも良かったのですが、強風や雨で馬場が重いこともあって、気持ちが途切れるところもありました。集中していなかったので、その分終いをしっかりとやりました。大きく気性面は変わっていないですが、我儘なところは見せてはいません。

　兄のモーリスに比べるとまだ成長途上ですが、秋以降はどんどん良くなるでしょう。まだ成長途上の中でGIに出走できましたし、良い状態で出したいと思います。とびが大きな馬なので、東京のマイルは力を発揮できる条件だと思います。気持ちのコントロールがうまくできれば力を出せるでしょう」

■デルタバローズ(牡3・美浦・堀宣行)
「デルタバローズは 、先週の木曜日に1週前追い切りをする予定でしたが、放馬してしまいました。そこでだいぶ速いラップで走ったので、先週末は軽めの調整にしました。歩様に少し硬さが出ましたが、今は問題はありません。

　今週は半マイルから無理せずに追い切りましたが、馬場が悪くてもしっかり最後まで走れました。息遣いも動きも良くて態勢は整ったと思います。外国産馬ということもあり、肉体面での完成度は高いので、あとは気性面が成長してほしいですね。ただ普段から力む面があったのが、前走(ニュージーランドT・GII・3着)を見ても成長は感じています。前走を使って落ち着きも出てきましたので、能力を出せるでしょう」

　武井亮厩舎のリョーノテソーロは2日(水)に、ウッドチップコースで 最終追い切りを行った。騎乗した吉田隼人騎手のコメント。

■リョーノテソーロ(牡3・美浦・武井亮)
「先週単走で追い切ったらフワフワしていたので、今週は前の馬を追いかける形の追い切りにしました。直線で前の馬を抜くと馬を待つ感じになって、心拍数も上がり切っていなかったのですが、先週、今週としっかりとやっていますので、仕上がりは問題ないでしょう。

　先週はチークピーシーズを着けなかったのですが、今週は着けて追い切りました。折り合いは問題ないですし、装着して競馬に臨んだ方が良さそうです。前走(ニュージーランドT・GII・8着)は3連勝で臨んだので楽しみだったのですが、考えていたより脚を使えませんでした。

　自分自身、右回りでこの馬に初めて乗りましたが、その影響もあったのかもしれないですね 。乗った感じからも東京コースの方が良さそうですし、距離も問題ないでしょう。前走よりもメンバーは強くなりますので、その中でどれだけやれるかですね」

(取材・文：佐々木祥恵)