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【秋華賞 勝負の分かれ目】「特別な馬」での勝ち方をルメール騎手が示した好レース

2018年10月14日 19:30

飛ぶようにゴールを駆け抜けたアーモンドアイが牝馬三冠達成

 春の二冠を制したアーモンドアイが史上5頭目の牝馬三冠馬となるか。大きな注目が集まるなか、第23回秋華賞のゲートがあいた。

 11番のアーモンドアイは、ややゆっくりしたスタートを切り、中団より後ろの位置取りになった。

 同馬の外から出た13番ミッキーチャームがハナに立ち、12番オスカールビー、4番ランドネ、15番ハーレムラインらがつづく。

 そのままの隊列で1、2コーナーを回って行く。ハーレムラインの大野拓弥が「いいポジションをとることができた」と振り返ったように、先行馬向きのややゆったりした流れになったが、向こう正面で少しペースが上がり、馬群が縦長になって行く。

 1000m通過は59秒6。中団より後ろの外目のポケットになったところを進むアーモンドアイは、先頭から12〜13馬身離れている。

「今日はずっと心配していた」とルメール。

「馬場入りのときも、ゲートのなかでもチャカチャカしていた。スタートもあまりよくなかった」

 国枝栄調教師によると、「仕上がりは8分かもうちょっと」といったところだったという。もし負けていたら、勝負の分かれ目はスタート前にあった、ということになっていたかもしれない。

 先頭のミッキーチャームが2番手との差を2、3馬身に広げて3コーナーに入った。

 3、4コーナー中間で馬群が凝縮されたが、逃げるミッキーチャームは抜群の手応えだ。

 アーモンドアイはまだ10馬身ほど後ろにいる。

 ラスト600m。4コーナー入口でもまだアーモンドアイはスパートしない。先頭との差は8馬身ほどか。

「3、4コーナーで前の馬が動かなかったので、大外に行った。コーナーが狭いから、ちょっとバランスが悪くなった」とルメール。

 4コーナーを回りながらようやくルメールの手が動き、スパートした。しかし、ラスト400m地点で先頭との差はまだ7馬身ほどもある。

 直線に向くと、アーモンドアイは大外から別次元の末脚を伸ばし、次々と前の馬を抜いて行く。

「今日の瞬発力は素晴らしかった。まだ信じられない。反応が速くて力強かった。もっと強くなったら……飛びます」とルメール。

 ノーステッキで内の馬をごぼう抜きにし、ラスト150m地点で粘るミッキーチャームに並びかけたとき、軌道修正の意味か、右ステッキが入った。

 そのまま、飛ぶようにゴールを駆け抜け、史上5頭目の牝馬三冠馬となった。

アーモンドアイは特別な馬です。来年、凱旋門賞がメインターゲットになったら、とても楽しい」

 そう話したルメールは、3、4コーナーで絶望的な差に見える位置にいても、まったく動じることなく、直線に向くのを待った。その自信が見ている私たちにも確かに伝わってきた。どんな馬でもこうしたレースができるわけではもちろんない。「特別な馬」での勝ち方を、名手が示した好レースであった。

(文:島田明宏)

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