昨年は函館2歳Sの勝ち馬
カシアスと小倉2歳Sの勝ち馬
アサクサゲンキが2、3着して、一昨年は函館2歳S2着の
モンドキャンノと小倉2歳S勝ち馬
レーヌミノルがワンツー。近年は夏の2歳短距離重賞の活躍馬が結果を出すようになっている。かつてはより長い距離からの短縮組が幅を利かせた時期があったが、ここに来て流れが変わってきたようだ。
1.追っての味が求められる
近年のこのレースにおける前後半3Fのラップ推移は以下の通り。
2017年:36.0-33.8
2016年:35.7-34.2
2015年:36.5-33.5
2014年:35.4-34.1
2013年:36.7-34.3
2012年:35.6-33.7
2011年:35.3-34.6
2010年:35.1-34.3
最近8年間はいずれも後半のほうが速い「後傾ラップ」になっている。先行
スピードだけでなく、追ってのキレ味が重要な点で、他場で行われる短距離戦とは異質な性格を持つ。
2.短距離重賞組の存在感が高まる
前走で芝1200mの重賞を使われていた馬は過去10年で[2-3-2-7]だが、最近5年に限れば[2-2-1-4]で、最近になって好走確率が高くなっていることがわかる。2歳馬全体のデビュー時期が早まったことで、夏の2歳重賞に実力馬が出走する機会が増えていることがその原因として考えられる。
3.サンデーサイレンスの血が重要
昨年5番人気2着の
カシアスはサンデーサイレンス系
キンシャサノキセキ産駒で、一昨年と2015年はサンデーサイレンス系のワンツー。最近5年間の連対馬で、父か母父がサンデーサイレンス系でなかった馬は、昨年の勝ち馬
タワーオブロンドン一頭だけだ。逆に、昨年2番人気8着の
タイセイプライド、一昨年5番人気11着の
レヴァンテライオンはサンデーサイレンスの血を持っていなかった。
ファンタジストは小倉2歳Sを早々と抜け出して完勝。また、新馬戦で負かした
ディアンドルはその後カンナSを制した実力馬で、ここまで2連勝の中身は濃い。新馬戦の前後半ラップは、35.1-34.5の後傾ラップ。先行して速い上がりを使える馬で、淡白な短距離馬という感じではない。陣営も同厩の
レッツゴードンキ以上と素質を高く評価している。