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さまざまに条件・展開が向いたアイアンテーラー/クイーン賞回顧(斎藤修)

2018年12月13日 12:28

初重賞制覇を飾ったアイアンテーラー(撮影:高橋正和)

 JBCレディスクラシックから1カ月後に行われる牝馬限定戦だが、その年にJBCレディスクラシックを勝っていた馬はこれまで1頭も出走がない。それゆえ“残念JBCレディスクラシック”という雰囲気があるこのレース。今年もJBCレディスクラシック組は5頭が出走してきたが、アイアンテーラーの8着が最先着だったというメンバー。結果的にそのアイアンテーラーが勝ったが、JBCレディスクラシックの着順が必ずしも実力を示しているわけではなく、その後の体調や馬場状態、ハンデなどが影響しての結果だった。

 外目の枠に固まった中央4頭のうち、もっとも内枠に入ったアイアンテーラーが逃げ、サルサディオーネプリンシアコメータという順の隊列は予想されたとおり。ポイントはアイアンテーラーサルサディオーネがJBCレディスクラシックのように競り合うのかどうか。だったのだが、そうはならず。内のアイアンテーラーが行く気を見せると、サルサディオーネは競りかけてはいかず、それでもピタリと2番手につけた。

 大勢が決したと思われたのは3コーナー過ぎ。先行した2頭と3番手以下との差が広がった。芝・ダートに限らず、ドロドロの不良馬場になると、行ったまま、しかも能力差以上に着差が開いた決着になることがあるが、まさに今回はそのような馬場だったのではないか。直線では前2頭の勝負となったが、マイペースで先行できたアイアンテーラーが振り切り、サルサディオーネに3馬身差をつけてのゴールとなった。

 大井のレディスプレリュードで接戦を演じたブランシェクールプリンシアコメータが3、4番手を追走したものの、ともに4コーナーで一杯になって失速。馬体重が前走JBCレディスクラシックから、それぞれ17kg、18kgと大幅増となっていた。今年夏頃、今回より重い520kg台でレースをしていたブランシェクールはともかく、デビュー以来はじめて500kgを超えたプリンシアコメータは体調的な影響もあっただろうし、先行した2頭より2kg重いトップハンデ56kgも堪えたと思われる。そのうしろ5番手を追走していたオルキスリアンが、その2頭が失速したぶん3着を確保した。

 そして4着に入ったのが、道中ほとんど最後方を追走していたハービンマオ。6番人気で制した関東オークスでも縦長となって大きく離れた6番手追走から、先行勢がバテたところで一気に前をとらえたが、今回も水の浮く馬場に消耗する馬が多いなかで、メンバー中唯一39秒台で上って持ち味を発揮した。

 アイアンテーラーが逃げたペースは、2F目こそ11秒0だが、3F目からは12秒台のラップが続き、最後の3Fは12秒7、13秒4、14秒2と徐々に落ちて40秒3とかかった。見た目には後続を突き放した形だが、アイアンテーラーも最後は伸びていたわけではなく、むしろ2番手以降の有力馬たちが順にバテていったというべきだろう。

 アイアンテーラーは、先頭に立ったあとはゆったりしたペースで逃げていたようにも見えるが、水の浮いた馬場は、前述のように案外力の要る馬場だったと思われる。一般的にダートでは水分を含めばタイムが速くなるが、コースによっては水が浮くほどの不良馬場になると逆に重くなることがある。好位勢はゆったりしたペースで追走しているはずが、直線で伸びる脚は残されてはいなかった。単勝一桁台で人気の中心となった4頭が先行したが、その中から体調も含めて力尽きた馬から順に脱落していくというサバイバルレースだった。

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