新春の出世レースで求められる条件とは(撮影:下野雄規)
年によって出走メンバーのレベルにバラつきがあるものの、近年の勝ち馬からアーモンドアイ、ミッキーアイル、ジェンティルドンナと3頭のGI馬を輩出している。2016年は2着のジュエラー、2017年は3着のペルシアンナイト、6着のアルアインがその年のGIを制しており、1月の3歳重賞としては例外的に大物の出現を期待できるレースだ。
1.スピードが必要
過去10年で4コーナー4番手以内だった馬の成績が[7-5-5-32]で、逃げ馬も[2-1-2-5]。この開催の京都コースの芝は内側の状態が良好で、逃げ・先行馬はなかなか止まらない。馬場が極端に重くならないかぎり、軸には先行スピードがある馬を選びたい。
2.大型馬が好走しやすい
2018年に7番人気で2着したツヅミモンはメンバー中最高馬体重だったし、2017年もメンバー中最高馬体重のタイセイスターリーが4番人気で2着。2016年にワンツーしたロジクライ、ジュエラーも、馬体重がメンバー中1位と2位だった。
3.重賞実績は不問
函館2歳Sを勝ったカシアス、札幌2歳S2着のファストアプローチを退けて、前走未勝利・新馬から臨戦したアーモンドアイとツヅミモンがワンツーした2018年が示すとおり、これまでの実績があまり当てにならない傾向がある。2017年は札幌2歳S勝ち馬トラストが4着、2016年はサウジアラビアロイヤルCでタイム差なしの3着だったアストラエンブレムが4着と、重賞実績馬の敗退が相次いでおり、キャリアを才能が凌駕するパターンが毎年繰り返されている。
アントリューズは新馬戦を敗れたあと芝1600m戦に使われるようになって2連勝。いずれも前を見る位置で競馬をして、危なげのない内容だった。まだ余裕のある身体つきで使われていて、いかにも奥がありそうだ。レースセンスがあって終いのキレ味も充分。ロードカナロア産駒からまた一頭、大物候補の登場を期待したい。