昨年11月からシーズンオフに入っていた英国で、今年初めてとなる芝の平地開催が3月30日にドン
カスター競馬場で開催された。
メイン競走として行われたのは、ハンデ戦のリンカーンH(芝8F)だ。前身となった
リンカーンシャーHがリンカーン競馬場で創設されたのが1849年だから、今年で170年という長い歴史を誇る伝統の一戦である。
オッズ3.5倍の1番人気に推されたのは、ゴドルフィンが所有し、ジェームズ・ドイルが騎乗するオグゼーレ(セン4)だ。3歳だった昨季は4戦し、ケンプトンのハンデ戦(AW8F)を含む3勝を挙げていた馬である。
スタート後まもなくハナを切ったオグゼーレは、残り250m付近から鞍上が追い出すと力強く伸び、最後は後続に2.1/4馬身差をつける完勝。ハンデ戦のため荒れることも珍しくないこのレースで、勝ち馬の単勝オッズ3.5倍というのは、1965年以降では最も低い配当となった。
レース後にドイル騎手は、「この馬がハンディキャップ戦を走ることは、もうないだろう」とコメント。この日、ドバイ開催に臨場していてドン
カスターには不在だった管理調教師
チャーリー・アップルビーには、4月26日にサンダウンで行われるG2サンダウンマイル(芝8F)が適鞍と進言するつもりと語っている。
(文:合田直弘)