21日に東京競馬場で行われるフローラS(3歳・牝・GII・芝2000m)について種牡馬別に検証していく。
過去10年で最多となる5回の馬券絡みがディープインパクト。次点で3回のゼンノロブロイ、ステイゴールド、ハービンジャーが続き、総じて瞬発力よりも持続力が武器となるようなタイプの好走が目立つ。
ディープインパクト産駒は20頭が出走して「2-1-2-15」複勝率25.0%、複勝回収率98%となっており、同産駒の他コースにおける重賞成績を鑑みれば低調な好走率と言わざるを得ないだろう。また、勝利した18年サトノワルキューレ、13年デニムアンドルビーが共に1番人気の支持を集めていたことからもポテンシャルの違いに因ることが大きかったのではないか。
今年はアモレッタが登録しているが、近親には牝馬クラシック戦線でブエナビスタと鎬を削ったレッドディザイアがいる血統。潜在能力という意味では1戦1勝馬でも侮れないかもしれない。
近年の傾向から注目したいのはハービンジャー産駒で、6頭が出走して「1-1-1-3」複勝率50.0%、複勝回収率286%という成績。17年にはモズカッチャン(12番人気1着)、ヤマカツグレース(10番人気2着)と二桁人気馬同士でワンツーを決めており、馬券としての魅力も非常に大きい。
エアジーンは近親にシュヴァルグランやヴィブロスがいるハルーワソング牝系、エトワールも近親にリンカーンやヴィクトリーがいるバレークイーン牝系なので、どちらも血統的な下地が整っており重賞でも格負けはしないだろう。
昨年、パイオニアバイオが13番人気2着と激走したルーラーシップ産駒からはパッシングスルーとフェアリーポルカが登録。後者は牝馬ながら若駒S3着の実績もあり、近親には13年フローラS勝ち馬デニムアンドルビーがいることからも注目してみたい。