毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”を
コンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【天皇賞・春(京都の芝傾向)】
京都は土曜の開催がなかったが、土曜正午の時点で芝コースは良馬場に回復している。土曜午後6時段階でにわか雨を降らせる程度の雨雲は京都付近に残っているが、土曜夜〜日曜は基本的には好天予報。日曜の京都府伏見区の予報は、晴時々曇で降水確率10%。天皇賞はまず良馬場とみていい。
先週の当欄でも触れたが、時計を要した冬開催(1〜2月)とは一転して、例年の春開催同様に「高速馬場」に戻っていた。日曜11R・マイラーズCは前半3F36秒0の超スローペースで、
ダノンプレミアムの勝ち時計は1分32秒6と想定よりは遅かったが、道中流れていれば確実に「1分31秒台」は出ていた。
2番手から抜け出した勝ち馬
ダノンプレミアムは上がり3F32秒2。これを差し切ろうと思えば、物理的に「3F31秒台」の極限の上がりが必要になってくる。ちょっとでもペースが落ち着けば、天皇賞・春は前&内有利の図式は今年も変わらない。
ちなみに天皇賞・春の過去10年の優勝馬の最終4コーナーの位置は「5番手以内」が実に8頭。そのうち、最終4コーナー先頭は12年
ビートブラック、16年
キタサンブラック、17年
キタサンブラックの延べ3頭。最終4コーナー11番手から届いた昨年優勝
レインボーラインは例外といってもよく、その昨年でも2着馬
シュヴァルグランは4コーナー2番手からの粘り込みだった。
逃げ宣言
ヴォージュを筆頭に、
メイショウテッコンや
ロードヴァンドールなど先行勢の
タレントは揃っている今年だが、果たしてどんなペースになるのか? 前有利の馬場とみれば、各馬の仕掛けが早くなるケースもあり得るが、2周目4コーナーでの位置取りは勝敗に直結しそうだ。