「NHKマイルC・G1」(5月5日、東京)
05年
ラインクラフト以来の桜花賞→NHKマイルC制覇を目指す
グランアレグリアが2日、最終リハで軽快な動きを披露。5F68秒8と速い時計ではなかったものの、道中はしっかり折り合い、楽な手応えで先着を決めた。手綱を取るのは先週の天皇賞・春を
フィエールマンで制し、平成最後のG1を手にしたルメール。令和最初のG1も、絶好調男がきっちりとモノにする。
令和最初のG1でかれんな花を咲かせるか。桜花賞馬
グランアレグリアが、変則2冠に向けて美浦Wで最終追い切りを行った。
キングドラゴン(8歳障害未勝利)を5Fで2馬身追走し、道中は僚馬を見ながら折り合いに専念。直線に入って内から抜け出し、5F68秒8-38秒4-12秒7を記録して1馬身半の先着を果たした。
騎乗したのは今年に入ってドバイターフ(
アーモンドアイ)、桜花賞(
グランアレグリア)、皐月賞(
サートゥルナーリア)、天皇賞・春(
フィエールマン)と国内外G14勝を誇るルメール。「直線での手応えはすごく良かった。フットワーク、コンディションはとてもいい」と評価する。休み明けだった桜花賞と比較して、「反応は速かったし、
パワーアップしている」と上昇度を強調した。
これまでルメールの戦歴を彩ってきた名馬に、勝るとも劣らない素質の持ち主と言っていい。かつて
アーモンドアイの加速力を「フェラーリ」に、
レイデオロの
パワーを「ポルシェ・カイエン」に例えてきたが、今年の桜の女王には「
スピードがあって力もある。ポルシェ911」とスポーツカーの代名詞とも言える名車を挙げて絶賛した。先週、平成最後のG1を制した名手は2日、早速園田の兵庫CSを
クリソベリルで制すなど相も変わらず絶好調。令和最初のG1制覇に向けて意気揚々だ。
デビューから唯一の敗戦を喫したのが朝日杯FS。今回は当時の覇者
アドマイヤマーズとの再戦となる。「
アドマイヤマーズはすごくいい馬で大きな挑戦」とした上で、「でも
グランアレグリアは強くなったし、大きなチャンスはある。リベンジできると思っている」と力を込めた。中111日で挑んだ桜花賞を1分32秒7のレースレコードで快勝した天才少女が、並み居る牡馬を蹴散らし、再びG1の頂点に立つ。