皐月賞上位3頭のうち、血統評論家・望田の眼鏡にかなったのは果たして? 写真=下野雄規【netkeiba.com】
直近5年の日本ダービーの勝ち馬、ワグネリアン、レイデオロ、マカヒキ、ドゥラメンテ、ワンアンドオンリーをみると、2400mがベスト距離といえるのはワンアンドオンリーぐらいで、ワグネリアンもレイデオロもマカヒキもドゥラメンテも、2400mよりは2000mがベターの中距離馬といっていいだろう。
ワグネリアンとマカヒキの父ディープインパクトはダービー馬で、レイデオロとドゥラメンテの父キングカメハメハもダービー馬。ワンアンドオンリーの父ハーツクライは、ダービーではキングカメハメハの2着だった。
母系に目を向けてみると、ワグネリアンの母母ブロードアピールは短距離の猛烈な追い込みで人気を博した馬で、レイデオロの母母レディブロンドは6戦5勝、スプリンターズS4着の快速馬。マカヒキの母母リアルナンバーはアルゼンチンのマイルGI勝ち馬だし、ワンアンドオンリーの母父タイキシャトルは歴史的な名マイラー。
つまり「父がダービー連対馬で、母系の近い世代にスプリンター〜マイラーの血が入る」配合で、2000mベストの馬が勝ちやすいのが日本ダービーというレースなのだ。
サートゥルナーリアの父ロードカナロアは“世界の短距離王”だが、母シーザリオはオークス馬で、半兄にジャパンC勝ち馬エピファネイアがいる。まさに父と母を足して割ったような馬で、ベストは2000mでダービーでも末脚を爆発できるタイプといえる。
ダノンキングリーは6年前のダービー馬キズナや、先週のオークスを勝ったラヴズオンリーユーと同じ「父ディープインパクト×母父ストームキャット」の組み合わせ。母母カレッシングは北米2歳女王。母方はマイラー色が濃いので、ベストは1800〜2000mだろう。戦績や脚質や配合は、ワグネリアンと重なるところがある。
ヴェロックスの父ジャスタウェイは、秋天やドバイデューティフリーに勝った名中距離馬。母セルキスは、独オークストライアル(独GII・芝2000m)に勝った。こちらは父も母も中距離馬だから、3強のなかでは最も距離適性が高く持続力に秀でている。こういう先行馬に乗せたら定評がある川田騎手が、スタミナの問われるレースに持ち込んでくるかどうか、そこも大きな見どころだろう。
(文=望田潤)
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