栗田徹厩舎所属、異父兄にアドマイヤサガスがいるシャインガーネット(撮影:竹之内元)
先週で夏競馬が終わり、今週からいよいよ秋開催になる。夏競馬では多くの新馬がデビューし、それぞれの素質の片鱗を見せていた。
秋開催になり来年のクラシックを目指して、より一層素質馬たちがデビューしてくる。これからもその馬たちに注目していきたい。
【9月7日(土) 中山芝2000m】
◆ブレッシングレイン(牡、父ディープインパクト、母レインデート、美浦・木村哲也厩舎)
昨年のセレクトセールに上場され、ノーザンファームが7000万円(税抜)で落札した。近親のライトオンキューは今夏のキーンランドC4着など短距離路線で活躍中だ。
ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、8月に入ってから帰厩。ここ2週は芝コースで追い切られ、気持ちの面をコントロールできるように様々なシチュエーションで稽古を積んでいる。
「まだ心身のバランスが伴っていないけど、走る気持ちが強いところはディープ産駒に特有のもの。先々のことも見据え、しっかりとしたフォームで走れるように課題を改善していきたい。距離的には長いところがいいと思います」と木村哲也調教師。
鞍上はC.ルメール騎手を予定している。
◆ブリジャール(牡、父ブラックタイド、母ボシンシェ、美浦・加藤征弘厩舎)
異父兄にグレンツェント(レパードS、東海S)がいる。こちらもゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、8月に入ってから帰厩した。
古馬との併せ馬で順調に追い切りの本数を重ね、ひと追い毎に反応が良化。先週はしっかりと時計を詰めてきた。持久力型で芝にもダートにも対応できそうなイメージだ。
鞍上は戸崎圭太騎手を予定している。
◆ポーラーサマー(牡、父キズナ、母アークティックシルク、美浦・田中博康厩舎)
異父姉にゴールデンナンバー(京都牝馬S2着)がいる。目立つ時計は出ていないが、坂路を中心に乗り込んできた。
「大型馬で切れる感じではないけど、スタミナがありそうなタイプ。まずは長めの距離から使ってみます。ひと追い毎に馬体も締まってきたし、競馬に行って良さそう。
初戦からのタイプではないかもしれないけど、まだまだ変わってくると思います」と田中博康調教師。
鞍上は田辺裕信騎手を予定している。
【9月8日(日) 中山芝1600m】
◆シャインガーネット(牝、父オルフェーヴル、母ベルベットローブ、美浦・栗田徹厩舎)
昨年のセレクトセールに上場され、取引価格は3456万円。異父兄にアドマイヤサガス(北海道スプリントC)がいる。先週の8月29日には坂路で4F51.6-37.6-24.5-12.3の好時計(この日の2歳馬では1番時計)をマークした。
「普段は辛口なジョッキー(田辺裕信騎手)も特に注文をつけなかったぐらいだし、いい動きをしている。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込んでもらったけど、だいぶ落ち着きが出てきた。
体つきは小ぶりでもバランスのいい走りをするし、この感じなら初戦から楽しみ」と栗田徹調教師。
鞍上は田辺裕信騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)