土曜日は逃げ・先行勢の活躍が目立ったが明日は果たして…
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【朝日杯FS(阪神の芝傾向)】
阪神競馬場は月曜以降、雨が降っていない。土曜は良馬場で終日開催された。3〜4コーナーや直線の内ラチ沿いに多少傷みは出てきたが、先週同様に「内&前主導」の傾向は続いた。
土曜は、芝競走は6鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「1番手、1番手、1番手、1番手、2番手、14番手」。4R、5R、7R、9R・さざんか賞まで逃げ切り4連発。10R・蛍池特別(内回り2000m)は2番手ローズテソーロが抜け出して快勝。
メイン11R・タンザナイトS(内回り1200m)だけ唯一、外差しが決まった。後方追走の5番人気ジョイフルが外に持ち出し、4コーナー14番手から大外一気。ただし、このレースでも2着ナックビーナスは逃げての粘り込み。3着メイソンジュニアは4コーナー4番手、4着アマルフィコーストは4コーナー2番手。前につけていた馬が幅を利かせた。
ちなみにジョイフルの勝ち時計1分8秒6は、昨年の勝ち馬エントリーチケット(1分8秒5)と0秒1差。時計の出方は、ほぼ昨年並みといっていいかもしれない。開催3週目に入っても内寄りの傷みが少ない状況下では、逃げも含めた好位勢が有利。
乱ペースは考えにくい朝日杯FSは、最終4コーナーで最低でも中団以内に入っていないと厳しい。ちなみに昨年の朝日杯FSは道中3番手からアドマイヤマーズが快勝。前売りでも圧倒的1番人気のサリオスが前走・サウジアラビアRC同様に3番手(それに近い位置)で運べるようなら、正直負けるシーンは考えにくいが…。
日曜の阪神は雨の心配はなく、引き続き良馬場。序盤のペースが緩かった昨年でも「1分33秒9」の優勝タイムは出ており、今年も1分33秒台(それ以上もある)の高速決着になる。