藤沢師も「初戦から楽しみ」と語るレッチェバロック(撮影:竹之内元)
先週の当ニュースでお伝えしたカフェファラオとバーナードループが見事にワンツーフィニッシュを決めた。1、2着の着差は10馬身で、2、3着の着差は9馬身と内容も強烈だった。またマッチレスノヴェルは5番人気で2着に健闘した。
今週ご紹介する2歳馬たちもレースで好成績をおさめてくれることを期待したい。
【12月21日(土) 中山芝2000m】
◆ウインマリリン(牝、父スクリーンヒーロー、母コスモチェーロ、美浦・手塚貴久厩舎)
異父兄にウインマーレライ(ラジオNIKKEI賞)、ウインヴォラーレ(3勝)、イペルラーニオ(現3勝)がいる。当初は夏場のデビューを目指していたが、じっくりと成長を待った。「だいぶ良くなって戻ってきた。テンションが高めで牝馬らしい難しさもあるけど、軽い走りで動きは悪くない。しぶとく脚を使いそうなタイプだし、長めの距離が合うと思う」と手塚貴久調教師。鞍上は横山武史騎手を予定している。
◆ランドアーティスト(牡、父ヴィクトワールピサ、母ヴァインドレッサー、美浦・木村哲也厩舎)
異父兄にタイセイサミット(毎日杯3着)、叔母にコイウタ(ヴィクトリアマイル)、叔父にベールドインパクト(京都新聞杯2着、京都記念2着)、従兄弟にミッキーラブソング(京都金杯3着)、ユラノト(根岸S2着、フェブラリーS3着)がいる。ゲート試験に合格後は山元トレセンで乗り込み、11月中旬に帰厩した。「馬体にボリューム感があるし、タフそうな男馬という感じ。まだまだ走りが粗削りだけど、オープンクラスの古馬を相手にしても食らいついている。デビュー前としては体力的にも十分。しっかりと課題を改善できるように仕込んでいきたい」と木村哲也調教師。W.ビュイック騎手が騎乗停止の制裁を受けたため、鞍上は調整中だ。
【12月21日(土) 中山ダート1800m】
◆トラモント(牡、父アイルハヴアナザー、母フィロンルージュ、美浦・新開幸一厩舎)
異父兄にプレシャスルージュ(現4勝)、おじにヴァーミリアン(G1・9勝を含む重賞13勝)、サカラート(重賞4勝)、ソリタリーキング(重賞3勝)など一族にはダート路線での活躍馬が並ぶ。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、11月下旬に帰厩した。「まだ幼い感じで目覚めていないようなところがあるけど、ひと追い毎に余裕を持って動けるようになってきた。しっかりとした馬格で血統的にもダート向き。まだまだ良くなりそうだし、いいモノを持っていることは間違いないと思う」と新開幸一調教師。鞍上は調整中だ。
【12月22日(日) 中山芝1600m】
◆レッチェバロック(牝、父Uncle Mo、母My Fast One、美浦・藤沢和雄厩舎)
今年のOBSマーチセールに上場され、落札額は52.5万ドル。当時の試走はダートコースで1F9秒8を出していた。12月6日にゲート試験をパス。藤沢和雄厩舎らしく目立った時計は出していないが、じっくりと本数を乗り込んでいる。先週の11日には坂路で4F52.5-38.7-25.5-13.2をマークしており、しっかりと時計を詰めてきた。「気のいい牝馬で前向き過ぎるぐらい前向きだし、坂路で落ち着かせながら乗ってきた。いいスピードがあるし、初戦から楽しみ」と藤沢和雄調教師。鞍上はC.ルメール騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)