高松宮記念までは2か月間隔があるが、阪急杯は1400mなので、関西圏で行われる1200mのステップ重賞はこれひとつしかない。18年のファインニードル、17年のセイウンコウセイ、16年のビッグアーサーと、近年の高松宮記念勝ち馬がここをステップにしているケースは多く、ハンデ戦でありながらGIを展望する上で見逃せない一戦になっている。
1.差しが決まる
過去10年、上がり3F1位の末脚を使った馬は[4-1-3-5]で複勝率は61.5%。該当する馬には、昨年12番人気で3着したティーハーフ、一昨年15番人気で3着したフミノムーンなど伏兵も多く、複勝回収率は385%にも上る。上がり2位も[2-2-1-5]の複勝率50.0%で複勝回収率は261%。
2.サンデー系対ミスプロ系
過去10年で、父ミスタープロスペクター系が6勝して、父サンデーサイレンス系が3勝。ほぼこの2系統による一騎討ちとなっている。サクラバクシンオーの産駒は[0-3-0-20]と不振、父ノーザンダンサー系も、18年のダイアナヘイローが1番人気で16着、17年のネロが1番人気で11着、13年のアイラブリリが1番人気で15着と、このレースとは相性が悪い。
3.軽ハンデ馬の台頭の余地は小さい
過去10年中9年は57kg(牝馬は55kg)以上を背負った馬が勝っていて、斤量が重くなるほど成績が上がる傾向が出ている。高松宮記念のステップとして重要性が増すとともにメンバーレベルが上っており、軽ハンデの格下馬が好走する余地は小さくなっている。
レッドアンシェルは18年3月に降級してから4走連続で勝ち切れていなかったが、1200mに目先を変えて2連勝。距離短縮してからは終いの甘さを見せなくなった。気性的に休み明けから走れるタイプであるし、中間の調整も順調。京都コースに替わるのも不安はなく、勝ち負けを期待したい。