ジャスタウェイ産駒のゼンノジャスタ(撮影:下野雄規)
長く初夏に行われる3歳馬限定のスプリント重賞(創設時は1800m)として親しまれてきたが、2006年からは春先に移設され、さらに12年からは1400mに変更。左回りで行われることからNHKマイルCの前哨戦的な意味合いを持つようにもなったレースだ。
混戦模様というよりも、まだ力関係がはっきりせずに難解な1戦。逃げ、先行馬にとって鬼門ともいえるコースだけに、脚質転換を図りながら少しずつ末脚に磨きがかかってきた◎ゼンノジャスタ。ジュニアC4着、クロッカスS3着とやや勝ち味に遅い印象だが、そこで先着を許した延べ5頭はその後、3走して2勝2着1回。レベルが高い2戦だったことは明らかだ。ヴェロックスやロードマイウェイが中距離で活躍中の父ジャスタウェイだが、自身はドバイデューティフリーや安田記念、アーリントンCの優勝馬。アウィルアウェイのように短い距離にも対応できる産駒もおり、全3勝を1400m以下であげたウインアンジェラスとの配合ならマイラーを輩出して不思議ない。まだ人気にもならなさそうなので、先物買い的に狙う。
前走のクロッカスSで、そのゼンノジャスタを完封した○ラウダシオンが強敵だ。前走は逃げたものの、ゲートに不安を残す馬でそれまでのレースは差す競馬で良績をあげてきた。今回もゲート次第だろうが、逃げにこだわらないのも魅力だ。
控える競馬をマスターしつつある▲ヴェスターヴァルトも魅力的な1頭だ。曾祖母キョウエイマーチは、メジロドーベル世代の桜花賞馬。ダイワメジャー産駒の母も全3勝をマイル以下で記録しており、フェアリーS3着と早い時期から活躍していた。ノヴェリスト産駒ではあるが、前走は初の1400m戦で強い競馬だった。
クロッカスSで1番人気の評価を得ていた△アブソルティスモや。翌日に同距離の牝馬限定戦があるにもかかわらず、こちらにエントリーしてきたのは△シャインガーネット、ペコリーノロマーノ。最後にデイリー杯2着△ウイングレイテストの名前をあげておきたい。