リアルインパクト産駒のアルムブラストに期待する(撮影:下野雄規)
5月中旬に行われるオープン特別として歴史を積み重ね、一昨年からは重賞競走へと格上げされるとともにダービー前日へと移設。3歳馬限定で行われる唯一の芝1200m重賞競走となった。
距離の選択肢を模索しながらスプリント戦に戻ってきた馬が多く、判断に悩むところだが昨秋のカンナSで目の覚めるような末脚を繰り出した◎アルムブラストを狙う。父は安田記念優勝リアルインパクトで、母ヴァンフレーシュは2012年カンナSを逃げ切った快速馬。母は、重賞競走に格上げ前の葵Sにも出走しており、その時は牡馬を相手に5着だった。今回、その息子が雪辱を誓う。スタートのセンスが良いために外枠を引き当てた前走は、道中脚を溜めることができなかったが、スプリント戦ならどんな位置からも競馬ができそうだ。
1200m戦で2戦2勝の○ワンスカイは新潟競馬場でのデビュー戦が印象的。スタートダッシュこそ一息だったが、二の脚早く好位取り付くと最後の直線ではやや口向きの悪さを見せながらも一気に後続を突き放した。ききょうS、もみじSはともに重賞級メンバーと差のない競馬をしたが、前走の競馬を見る限りベゴニア賞の敗因は距離に求めることができそうだ。相手は強くなるが、この距離で見直したい。
穴っぽいところなら▲マイネルグリット。小倉2歳S快勝後、やや精彩を欠くようなレースを続けたが、1200m戦は2戦2勝。前走は58キロを背負って追走に手間取りながらも、最後まで集中力を切らさずに追い込んだ。今回もハイペースが見込めるメンバー構成となりそうで、前崩れの展開になれば面白い存在になりそうだ。
ここ2戦は道悪競馬に泣かされた△ケープコッド、スピード勝負なら△ビアンフェ、△エレナアヴァンティも紙一重。短距離で父譲りの決め脚を発揮し始めた△ビップウインクにも注意が必要だろう。