ノブワイルドは暑い夏に調子を上げてくる傾向にある(撮影:高橋正和)
2011年に創設された新しい重賞で、今年で第10回目を迎える。各地でトライアルの1000m以下の超短距離レースを開催し、各優勝馬には習志野きらっとスプリントの優先出走権が与えられ、地方競馬の超短距離を走る馬たちのトップを決めるレースとなっている。
今年からSIに格上げされて、定量戦になった。今年のトライアルシリーズ優勝馬はアザワクのみだが、昨年の覇者ノブワイルドと一昨年の覇者アピアなど、豪華メンバーが顔を揃えた。
◎はノブワイルド。
暑い夏に調子を上げてくる傾向にあり、昨年もこのレースを皮切りに交流重賞のオーバルスプリントまで重賞3連勝を飾っている。前走の交流重賞さきたま杯でもノボバカラの3着と健闘。8歳になっても衰えは感じさせない。梅雨時期でもあり、逃げ馬有利の馬場状態も味方しそうで連覇を狙う。
○にアピア。
一昨年のこのレースの覇者で、1000m戦では100%の連対率を誇り、うち船橋では6戦5勝2着1回とこの条件を大の得意としている。ちなみに2着1回は昨年のこのレースで、勝ち馬より1キロ重い58キロを背負っていた影響もあるだろう。今年は定量戦となり、ノブワイルドと同斤の56キロで、逆転があっても不思議ではない。
▲はアザワク。
前走のグランシャリオ門別スプリントで、北海道スプリントカップを制したメイショウアイアンを下して優勝していることからも、このメンバーに入っても上位争いは十分可能。3歳牝馬が古豪とどのような戦いを繰り広げるのかに注目したい。
△は2頭。
キャンドルグラスは重賞にはなかなか手が届かなかったが、3走前の船橋記念で初めて重賞勝ちを果たした。今回は船橋記念と同じ1000mに距離が短縮されるのはプラス。
もう1頭は、一昨年のこのレースの2着馬で、1000mが比較的得意なクルセイズスピリツ。
昨年の覇者ノブワイルド対一昨年の覇者アピアのスプリント王争いに、3歳牝馬のアザワクが割って入ることができるのか。見応え十分の1000m戦、習志野きらっとスプリントは、7月22日(水)、20時10分発走。
(文:佐々木祥恵)