重賞初制覇を狙うランブリングアレー(ユーザー投稿写真:淳。さん)
夏の小倉競馬を代表するレースで、サマー2000シリーズの第3戦にも指定されているハンデ戦。過去10年で1〜3番人気馬は5勝2着4回3着4回だが、1番人気馬は2勝2着1回3着2回と波乱傾向だ。昨年はトップハンデを課せられた1番人気馬メールドグラースが追い込み勝ちを決めたが、トップハンデを背負った馬(2010年はトップハンデのアドマイヤオーラが競走除外。次位の57キロをトップハンデ馬としてカウント)は過去10年で15頭が出走し2勝2着2回3着4回と、やや苦戦傾向にある。今年は久しぶりに開幕週に組み込まれたことでスピードと機動力が勝負のカギを握りそうだ。
3歳春時点でもフラワーC3着、忘れな草賞4着と高い能力を垣間見せていた◎ランブリングアレーだが、今年に入って4戦3勝と上昇気流に乗ってきた。ディープインパクト産駒だけに時計勝負にも強そうだ。母のブルーミングアレーはフローラS3着で、オークスにも駒を進めた活躍牝馬だが、3歳秋以降は4戦3勝。さぁこれから、というタイミングで重度の屈腱炎を発症して引退を余儀なくされたが、半弟にスピルバーグ、トーセンラーがいる良血馬でどちらかと言えば、晩成型だ。まだ条件戦を勝ち上がったばかりとはいえ小倉競馬場での勝利経験もあり、53キロのハンデなら狙ってみたい。
同じ4歳牝馬の○サマーセントが逆転を狙う。前走は50キロの軽ハンデだったとはいえ、良いポジションをキープして、早めに進出。最後の直線では逃げ馬を早めに捕まえて、力でねじ伏せた。早い時計の決着には一抹の不安も残るが、母プリムローズレーンは、英国1000ギニー2着、フィリーズマイル2着サンドロップとは1歳違い全妹で、短距離王国豪州3勝馬。3歳時には2000m1分58秒台での勝利経験があることから必要以上にナーバスになる必要はなさそうだ。
3番手は1番枠を引き当てた▲ノーブルマーズ。7歳となったが今年に入っても中山金杯4着、京都記念4着、目黒記念4着と重賞戦線を賑わせてきた。今回は、この馬の武器である先行力が生きる組み合わせ。小倉競馬場は過去3戦して1勝3着2回と得意にしており、昨年のこのレースも3着だった。侮れない存在だ。
△サトノルークスは昨年の菊花賞クビ差2着。勝ったワールドプレミアが有馬記念3着だったから価値も高い。この馬は、どんな位置からでも競馬ができるセンスを持ち合わせており、3歳春シーズンは3連勝も記録している。前走は骨折明けの1戦でプラス10キロの馬体重。加えて16頭立ての大外枠と厳しい条件が揃っていた。秋に向けて恥ずかしい競馬はできないはず。昨年の4着馬△タニノフランケルまで抑えておきたい。