2012年に創設された2歳牝馬限定の重賞レースで、阪神ジュベナイルフィリーズの前哨戦的な位置づけとなっている。また過去10年を見ると、
ココロノアイや
リスグラシュー、
ラッキーライラックに
リアアメリアなど、翌年のクラシックレースを賑わし、その後も活躍した名牝たちが優勝馬に名を連ねる。第9回を迎える今年は、札幌2歳Sの覇者
ソダシら、16頭が出走して東京競馬場のマイル戦で戦いを繰り広げる。
◎は白毛一族の
ソダシ。函館でデビュー戦を飾り、続く札幌2歳Sでは2歳のコースレコードで勝利した。その札幌2歳Sでは早めスパートから、4コーナー手前で先頭に立ち、クビ差で2着馬を退けたようにしぶとい競馬をした。レースぶりから瞬発力勝負になるとどうかも、現時点では実績で他馬を一歩リードしており、能力上位は明らかだ。ここは3連勝を期待したい。
○に
ユーバーレーベン。こちらは前走札幌2歳Sの2着馬。東京の新馬戦を勝って、2戦目の前走はプラス20キロで出遅れから途中一気に追い上げるなど粗削りな競馬で僅差の2着と素質は高い。距離は1ハロン短くなるが、東京コースは新馬で経験済なのは心強い。
▲は
ウインアグライア。新馬戦では8番人気の低評価を覆して勝利し、続く札幌の
コスモス賞はスタートで躓きながらも、1番人気の
カランドゥーラを半馬身抑えて優勝。新馬戦では今回と同じ東京のマイルを経験しているし、ここまで無傷の2連勝中と能力があるのは間違いなく、上位争いに食い込めそうだ。
△は3頭。
タウゼントシェーンは3か月ぶりの競馬で出遅れもあって5着と敗れたが、休み明けをひと叩きされた上積みに期待。同じくサフラン賞で出遅れながらも2着となった
テンハッピーローズも上位争いできる器だ。
オレンジフィズは好内容だった新馬戦を評価したい。
札幌2歳Sでは僅差で優勝を争った
ソダシと
ユーバーレーベンに、デビューから2連勝中の
ウインアグライア、そして1勝馬の中にも素質馬多数と、見どころ満載の出世レース、アルテミスSは10月31日(土)、15時45分発走。
(文:佐々木祥恵)