【浦和・浦和記念予想】 今年はJRA勢に付け入る隙あり!? データをクリアして浮上してきた、地方所属馬の穴候補とは?/地方競馬レース展望

2020年11月24日 20:33

今年のJDDを制したダノンファラオ。浦和の小回りコースに対応できるかどうか、が勝利へのカギとなりそうだ(撮影:高橋正和)

 交流GIIの「第41回浦和記念」(浦和2000m)。今年はJRAから5頭、南関東から4頭、ホッカイドウ競馬から2頭の11頭が出走。レース攻略のポイントを2009年から過去10年間のデータから探る。

 10年間でJRA勢が7勝、2着6回、3着7回。南関馬が3勝、2着4回、3着3回という成績。ちなみに、GIIの日本テレビ盃はJRA勢9勝、2着10回、3着7回。南関馬が1勝、3着3回。秋冬のダート戦線の初戦と位置付けられる後者と比べて、JBCとチャンピオンズCのあいだに行われ、GI馬があまり出走しない浦和記念は地方馬にも付け入る隙があるといえる。

 馬券的な傾向としては、リピーターが多いことが挙げられる。過去10年で2回以上馬券に絡んだのはボランタス、シビルウォー、ランフォルセ、エーシンモアオバー、サミットストーン、ハッピースプリント、クリソライト、ケイティブレイブ、オールブラッシュの9頭。1周1200mという小回りコースで、直線も220mと南関最短だけに、より高いコース適性が求められるのがリピーターが多い要因のひとつといえる。(ちなみに、地方では広いほうである船橋は1周1400m、直線308m。大井外回りは1周1600m、直線386m)。

 また、小回りということで勝ち馬の位置取りにも顕著な傾向がある。4角通過順を見ると6頭が先頭。2頭が2番手。残り2頭が4、5番手となっている。2着馬も近5年で4頭が2番手、1頭が先頭と、もともとほとんどが先行有利の地方ダートのなかでも、浦和はこの傾向が強い。

 前走では3着内15頭中、9頭がJBCクラシック組で最多。白山大賞典組が8頭で続く。前者はGIなので着順はそれほど気にしなくていいが、後者は1頭を除き、7頭が3着以内だった。地方馬で3着以内に入った馬の前走はJBCクラシック、マイルGP、JDD、日本テレビ盃、埼玉新聞栄冠賞、東京記念だった。

 ひとつ面白いのは、枠順の成績。4枠以外はまんべんなく勝利しているが、6枠が4勝、2着3回、3着2回とほぼパーフェクトに馬券に絡んでいる。2、3着では内で窮屈にならないぶん、4枠から外が強い。

 これらのデータから今年の出走馬を見ると、JRA勢ではデルマルーヴルとダノンファラオ、地方馬ではタービランスが候補に挙がる。リピーターは、今年はデルマルーヴル1頭のみ。同馬は昨年は4着だったが、鞍上が浦和に不慣れなマーフィー騎手だったことを考えれば、今年は戸崎騎手というのも心強い。

 また、その年の埼玉新聞栄冠賞の勝ち馬が浦和記念に参戦したのは過去10年で3頭で、それぞれ5、1、4着の成績となっており、地方馬ではやはり今年の埼玉新聞栄冠賞を制したタービランスが最有力といえる。
(文=スポーツニッポン・秋田麻由子)

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