今年は層が薄いといわれる3歳馬の代表格バビット。3歳馬は有馬記念で好成績を残しているだけに、侮れない1頭だ(撮影:井内利彰)
JRAでは2200m以上の平地レースにおいて3歳馬の斤量は、3歳のうち(有馬記念まで)は古馬に対して-2キロで出走できる。実際、過去の有馬記念でも3歳馬が斤量の恩恵を生かして好走という例が頻出している。
昨年は2着にサートゥルナーリア、3着にワールドプレミアが入り、3歳馬3頭のうち2頭が馬券に絡んだ。一昨年は当時GI未勝利、クラシックでは馬券にすら絡めなかったブラストワンピースが古馬を撃破している。
それ以前に遡ってもサトノダイヤモンド、ゴールドシップ、オルフェーヴルが菊花賞から連勝。キタサンブラックは菊花賞勝ちから有馬記念3着。異例のローテだが、ヴィクトワールピサは3歳時に凱旋門賞→ジャパンC→有馬記念のローテで勝利している。
そこで、菊花賞をスキップもしくは菊花賞で敗れた後、有馬記念で連対した3歳馬の近走ローテに注目してみると、2019年サートゥルナーリアは神戸新聞杯を快勝後、天皇賞・秋では2番人気で6着、有馬記念で3番人気2着となっている。
2018年のブラストワンピースは新潟記念を快勝し、菊花賞では1番人気も4着に敗れ、有馬記念は3番人気で優勝と巻き返しに成功している。2014年のトゥザワールドはセントライト記念でイスラボニータの2着となり、菊花賞では2番人気で16着、有馬記念は9番人気で2着となっている。
前記した3頭に共通するのは、2走前までに世代上位の実力があることを証明したうえで、前走のGIで人気を背負い何らかの理由で凡走し、有馬記念で人気を落として激走という流れだ。今年も、それに該当する馬が1頭存在する。それがバビットだ。
2走前のセントライト記念を快勝するまでパーフェクト連対。菊花賞ではコントレイル崩しが期待され3番人気に推されたが、今年の京都の特殊な馬場状態も影響したか10着に敗れた。GII勝ち経験のある得意な競馬場に戻って激走の可能性は、過去のデータからも十分考えられる。
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