軽快なフットワークで栗東CWを駆け抜けたテンバガー(撮影・佐々木彰尚)
「京成杯・G3」(17日、中山)
テンバガーが14日、栗東CWで躍動。8月の小倉で未勝利戦を勝って以来となるが、久々を感じさせない軽快なフットワークで不安なしを印象づけた。
荒れたウッドチップでもお構いなしだ。
テンバガーは、馬場開場から約1時間が経過し、1回目のハロー(馬場整地)が入る直前の栗東CWに登場した。
角馬場で一緒にダクを踏んでいた僚馬3頭と別れ、向正面のBコースを横切っての馬場入り。6F標識の手前から、すぐに加速を開始した。単走馬なりではあったが、フットワークは軽快そのもの。直線を迎えると自らギアを上げて、6F84秒6-37秒8-12秒7を刻んだ。
馬場の荒れた時間帯を考えれば時計は優秀。動きを見届けた藤岡師も「行くように言ってからが速かった。動きもいいと思う。太め感もなくて、先週やってから動きが軽くなっているように映るね。もともと能力が高い馬だから」と仕上がりに納得の表情を見せた。
近親に08年天皇賞・春を制したアドマイヤジュピタや06年ダービー2着のアドマイヤメインがいる良血馬。当然、クラシックへの期待も込めての重賞挑戦になるが、陣営としては何としてもここで結果を出したい理由がある。
「使った後の反動が大きい馬」とはトレーナー。
トライアルからでは、せっかく権利獲りがかなっても、肝心の本番はその“反動”のさなかにある可能性が高い。期待が高いからこそ、本番で最も力を発揮できるローテを選択した。すなわち、ここは必勝態勢。目イチの仕上げで中山に乗り込む。