クロノジェネシス、ラヴズオンリーユーの日本馬対芝とダートでG1勝ちがある“二刀流”ミシュリフの構図となりそうだが、C.アップルビーが管理するウォルトンストリートに注目する。
地元UAEの7歳馬は、前々走のリステッド競走で本番と同じ舞台のメイダン芝2410メートルのコースレコードを樹立。続くG2ドバイシティーオブゴールドも同タイムで走破して自身初の重賞勝ちを飾った。前走ドバイシティゴールドを勝った馬は、ここ4年で本番でも3勝。鞍上はドバイシーマクラシック最多の4勝を挙げ、現在3連勝中のW.ビュイック。ビュイックとアップルビーのコンビも2連勝中と好材料しかない。
2番手にはクロノジェネシスを推す。3つ目のG1勝利を飾った有馬記念から約3か月ぶりの実戦だが、G1初制覇だった秋華賞はおよそ5か月ぶりのレースだったのでローテーションは気にならない。しかし、初の海外遠征がマイナス材料で対抗までとしたい。
仏ダービー馬のミシュリフは、前走サウジカップでダートG1を制覇して能力の高さを見せた。本番ではクロノジェネシスと1番人気を分け合いそうだが、距離経験が仏ダービーの2100メートルまでなのが心配の種。距離克服は能力の高さでカバーしたいところだ。
前走で1年9か月ぶりの勝利を飾り復活の狼煙を上げたラヴズオンリーユーは、2016年ドバイターフを勝ったリアルスティールを全兄に持つだけに、ドバイの芝は血統的に合うはず。昨年はドバイ遠征するも、コロナ禍で中止となり出走が叶わなかったので、今年はうっ憤を晴らしたい。
人気の一角を占めそうなモーグルは、過去にガリレオ産駒は勝ち馬がいなく、3着以内に入ったのも2009年のパープルムーン(2018年に半弟シーザスターズ産駒のクロスオブスターズが3着のみなのでここは印を打たずに消しとする。
◎ウォルトンストリート
◯クロノジェネシス
▲ミシュリフ
△ラヴズオンリーユー
(文:一野洋)