勝負根性の強さを武器に桜花賞制覇を目指すメイケイエール
桜花賞です。思い返せば昨年のちょうど桜花賞の週末からトレセンへの取材規制が始まりました。いつも、当たり前のように入っていたトレセンに入れなくなることに恐怖を覚えたと同時に、当たり前の毎日の大切さをしみじみと感じました。
一年が経ち、規制は一部緩和されましたが、まだ元通りの状態ではありません。でも、もう“元通り”になるのは難しいかも、ですね。そのくらいの覚悟は持ちながらも、またこれからも愛馬たちの様子をレポートできれば、と思います。
メイケイエールは牝馬特有の気の強さがいいほうに向いたときの爆発力が魅力です。
「一番のセールスポイントは勝負根性、負けん気の強さだと思っています」と武英智師。
前走のチューリップ賞は道中、彼女の気持ちが入り過ぎたのか、鞍上と喧嘩する恰好になりましたね。
「本当は正直、レースをみてて(メイケイエールの脚色が)止まるな、と思ったんですが、坂下からまた差し返しました。あらためて凄い馬だな、と思いました」
これまで陣営はクロス鼻革などで彼女の気性のコントロールを試みていましたが、この桜花賞ではあえてクロス鼻革は外すようです。
「いろんな意味で気分よく競馬に向かいたいということで、一度全部リセットしてシンプルな感じでやってます。ハミの素材は銅が入ったものにしていますが、それ以外はシンプルにしています」
今回は横山典弘騎手が手綱をとりますね。豊さんもユタカマジックを使いますが、典ちゃんも同じくらいの魔術師だと私は思っています。どんなマジックを見せてくれるのか、気になって仕方ありません。
(取材・文:花岡貴子)